Gisaburō Sugii

1984

June

Interview [for Glass no Kamen, Animedia]:

北島マヤという女の子は、とにかく演技以外は、我々同様かそれ以下らしい。そのへんが、欠点ではなく、身近だと感じられるところに、ヒロインとしての魅力があるようだ。これが、ライバルの亜弓となると、カンペキムードで近寄りがたくなる。

もっとも、亜弓にしても、それは人並み以上の努力があったのではあるが、それを見せないという考え方が、ちと息苦しくなるのだ。

『ガラスの仮面』のチーフディレクター、杉井ギサブロー氏にきいてみよう。

Gisaburō Sugii:「そうですね。でも原作のマヤは、かなり演劇の天才という感じで設定されていますけど、アニメの方では割と平凡な女の子が段々と成長していく、という感じを考えています。もちろん舞台に立つと人が変わるという部分は生かします」

マヤにしてみれば、自分の存在を確かめるために、演劇を続けているのかもしれない。これ以外になし、といったところなのだが、そういう苦しさを楽しさにかえる力がある。

一方、マヤに嫌われながらも、ひそかに援助を続けるのが、大都芸能の速水真澄。こちらは、外形は超ハンサム、一見冷たそうだが、心の中は、誰よりも温い。そして、それがマヤに誤解されているあたりが、同情を集めている。いわば、心と心のすれ違い――これほど悲しいことはない。

Sugii:「彼はあまり男っぽく描くと失敗してしまうと思うんです。女性側から見た男の偶像、宝塚のような味を出したい。真澄などをカッコ良く描けると、もう一歩この番組がおもしろくなると思っています」

演劇界に足をふみ入れたマヤにとって、これからがイバラの道。マヤは、全力をつくして歩いていくはずだ。そして、ファンが楽しみに待っている、本格的な演技シーンも、このあたりから増えてくる。

Sugii:「でも演技内容の違いを表現するのはアニメでは難しいので、壁を乗り越えていく過程、人間関係がドラマの中心になりますね」

舞台の上、スポットライトの中の女優、北島マヤに拍手を!

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