Space Adventure Cobra (TV series)

1982

June

Animedia [pg. 112-113]

コブラ、そしてレディのコンビにくわえて、ぐっとアメリカン・ コミック調の肌もあらわな美女や、なんともユニークな敵たちが、 この作品の大きな魅力であることはまちがいない!

やっぱりキャラクターの魅力が『コブラ』の見どころだ!!

宇宙海賊ギルドに単身で挑むコブラは、 そのユーモアと行動力で、独得な魅力を 見せてくれる。また、コブラと名コンビ を組む、アーマノイドのレディの、ロボ ットとは思えないしぐさやセリフ回しも、 実に楽しいできばえだ。 そして、コブラファンお目あての美女 や敵たちも、原作以上のキャラクターに 仕上がっている。特に、コブラを事件に巻 き込む原因となるドミニクとその姉妹、 クリスタルボーイなどのキャラは見逃せ ない。 『コブラ』の一番の魅力は、何といって このユニークなキャラたちだろう。 もちろん、コブラとギルドの戦闘シ ンや、原作にはない大迫力の新 メカなど、かなり期待できそう。 今から7月上旬の公開が待たれ る作品だ。

原作を生かせる出崎、杉野コンビ (Interview with Tatsuo Ikeuchi)

『コブラ』の製作状況や声優について、プロデューサーの池内辰 夫氏にきいてみた。 さて、君の気になる疑問には、どんな答が返っ てくるだろう。

AN. 現在の進行状況は?

Ikeuchi. コンテはアップしています。 作画 の方も3分の1が終了して、仕上げも進 んでいます。 キャスティングは決定しましたか。

AN. 全員は決定していません。 現在は コブラが松崎しげる、ジェーンが中村晃 子、ドミニクが吹雪ジュンといったとこ ろが決まっています。 音楽も気になるところですが。

Ikeuchi. テレビシリーズの方は、イタリア のカムが担当したのですが、これはパン チが弱いようなので、映画に流用するか どうか思案中です。ドルビーサウンド方 式を使用しますので、それなりに大編成 のオーケストラを組まなければと思って います。

AN. 出崎・杉野コンビを起用された理由 を教えてください。

Ikeuchi. ふたりとも、原作者の持ち味を生 かせるというところですね。 出崎氏など は、SF畑の人ではないのですが、それ がかえって新鮮だと思っています。また、 立体アニメとして構成力、ドラマを大切 にする姿勢などで決めました。期待以上 のできになりますよ。

July

My Anime [pg. 43-46]

宇宙狭しと繰り広げられるコブ ラの大活躍! だが、映画「コブ ラ」はそれだけじゃない!! アニ メ映画の限界をさらに拓く、出崎 統氏の華麗にして緻密な演出があ るのだ!! “愛”が見える女性・・・ ・新しいテーマをもとに出崎氏は いかなる「映画」を見せてくれる のか?!?! 今回は、これまでの出崎 演出を再確認し、「コブラ」への展 望を新たにしよう!!!

ガンバ・その冒険心
「ガンバの冒険」の本領は、ノロイに立ち向 かうガンバたちの心の描き方にあった。 各 の戦いへのかかわり方、燃える心、強い心、 静かな心、熱い心。それらがじっくり描かれ、 ともすればノロイとの戦いさえ忘れてしまう ほど、その表現にのめり込んでしまった。 ノロイの存在の不気味さは、見事な画面と なっていた。そのため、ノロイを〝社会”と いった読みかえをして、ガンバたちに自分を 投影する見方もしていたようだ。ガンバたち は、一人(一匹)ではあまりに”弱い”。だが 勇気と冒険心があれば、巨大な相手にだって 立ち向かえる。 一対一ではかなわないかも、 けれど力を合わせれば! そんな熱い想いが 打ち寄せてくる作品ではなかったろうか。 コブラは、ガンバよりはるかに強く、修羅 場のくぐり方も違う。けれど、その初々しい までの情熱と冒険心は、きっと同じはずだ。 そんなことを考えると、海賊コブラの重厚 さのほうも気になるので。

宝島・シルバー、その生きざま
海賊といったら、何といっても「宝島」の シルバーだろう。物語展開は、原作に沿って いながら、最後のほうでは完全にシルバーに 目が釘付けになってしまった。(グレイも忘れ ないでね!) 一挙一動その一言、全てが〝重 さ”を持っていた。海の男、男の中の男、秘 密の匂いだけがたっぷりのシルバー。 だが、彼の存在そのものが、男の人生の重 さを語っていたことに違いはない。ジムは、 それを感じたからこそ大きく成長したのだ。 コブラに、それがあるだろうか。原作では 希薄な部分を、出崎氏がいかにふくらませて くれるかを期待したい。設定は、なんと言っ ても海賊”なのである。そして、シルバー の重さ”に対して―。

岡・エースをねらえ!
一方で、 出崎氏は人間の高さを目指す気高 いまでの心も「エースをねらえ!」で十二分 に描き出した。少女マンガは苦手だと語った 氏だが、「素材を発展させ、一つのものを右か らも左からも見て、その内面までも映像にし てゆく」という言葉の通り、僕たちが〝感じ “いやそれ以上の「エースをねらえ!」を 描いてくれたのだ。そして人間を高める最大 の存在は、友―。

権藤、ウルフ・ジョーの友…
力石とカーロス、この二人がジョーの友で あったことは間違いない。だが僕は、ウルフ 権藤という、ストレートではない、一つ屈 折した部分を持ちながらジョーを愛する”友” が忘れられない。そして「ジョー2」ではそ れが原作にない形で表現された。圧巻だった。 ああ、人間同士は、こんなふうにも想い合 るのか。実社会での人間関係さえ、考えを 改めなければならないインパクトだった。そ こには本物があった。 「ジョーが借金を返しに来るウルフを待つシ ーン、あそこをもっと描きたかった」 出 崎氏の目は、確かだ。コブラの優しさは、そ んなところだと思うのだ。

ロザリー「ベルばら」を超えて
「ベルサイユのばら」は、革命のとらえ方の 見事さがまず第一に圧倒的で、それに比べれ ば人間たちはもう少し描かれてもよかった。 出崎氏が手がけた最初が、ロザリーの物語。 オスカルにしても、ロザリーにしても、旧時 代(アンシャンレジーム)という世界”と の対抗状態にあって、その情念を、もっと描 かれてしかるべきではなかったか、と思う。 出崎氏は言う「作品世界というものは、設定 したあとは中の人間たちに抵抗感を与えねば なりません。その意味で従者であり、描くの は心のひだです。時代や設定は、物語を生か してゆく必然性がなければならないのです」。 氏の作品は、確実に新しい段階に入っている。

COBRA directed by DEZAKI
作品のトータルな出来を考える時、 出崎氏 の作品群は圧倒的な実力を見せつける。その 一員として、今「コブラ」が加わろうとして いるのだ。「ガンバ」の冒険心、「宝島」の人生 の重さ、「エースをねらえ!」の人間の気高さ、 「あしたのジョー2」の人間の優しさ、そして 触れ合い、なおかつ「ベルサイユのばら」で の世界や歴史認識の確かさ。 人と人とのつながりを、その部分を好んで 描いた出崎氏が、「コブラ」をどう描くか? 考えれば宇宙海賊”としての〝孤独の重さ “戦いの重さ”を知り尽くし、なおかつ剽軽 に振舞うコブラの”人生”を描くこと。ある いは、ギルドに支配された社会”をその鋭 い眼差していかに“現代〟へ引き寄せるか。 もちろん、そこでの”冒険心”も忘れられな い要素だろう。 そして、それらをふまえて、さらに”男と女” の情念としてのかかわりが特に描かれると聞 く。これまで以上の視点である。「コブラ」が 出崎氏の作品であって、3Dシステムや画面 の凄さという噂以上に強い興味をひく理由は、 まさにここにある。 どんな、女の情念を描き、男はそれにどう 応えてゆくのか。 僕の興味は、そこを見せてもらうことだ。 ただ、いかんせん原作のポップな、アメコミ 調、スター・ウォーズ調といった〝見せ場”的 追究の仕方とは、若干ニュアンスの違いを 感ぜずにはいられない。しかし、これまでも そうであったように、原作物であろうと、映 像は〝出崎統監督作品”なのである。その期 待は裏切られないと信じる。 「コブラ」は、きっと僕たちを大満足させて くれる一大娯楽巨編になるだろう。だが、そ の奥に脈打つ”出崎演出”の熱く強い”想い” にも目を向けてもらえたら嬉しい限りだ。 公開を期待しよう!!!! (南田操)

「コブラ」記者会見 帝国ホテル 10月からTV放映!日伊合作で!! 映画版「コブラ」は松崎しげるが!!!!
記者会見において、監督の出崎統氏が、大 アクション大スペクタクルの物語にしたいと 語り、原作の寺沢武一氏もどう面白くなるか 期待していますと述べた。 そして10月から日伊合作でのTV放映の発 表もあり、外国で も通用する作品、 子供から大人まで 楽しめる作品を作 るという言葉にも 自信のほどがうか がえた。 続いて映画版の キャスティングが 発表された。 コスラー松崎しげる ジェー 中村晃子 キャサリン=藤田淑子 ドミ ニク風吹ジュン レディー榊原良子

●松崎しげる「コブラ」主題歌レコーディング
去る5月20日、 東京・新大久保の フリーダムスタジ オで、「コブラ」 主 題歌のレコーディ ンクが行われた。 以前から鈴木キ サフロー氏の歌を うたってみたいと 思っていたという 松崎さんは大ハリキリ。 ラフバラードの中に ワイルドな男くささを盛り込んだ、耳ざわり のよい曲に仕上げでゴキゲンだった。

November

My Anime [pg. 57-59]

Interview with Misao Minamida & Osamu Dezaki:

Minamida.マイアニメ8月号 で「コブラ」 評を書かせ C ていただきましたが、お 読みになりましたか。

Dezaki.ええ、そうで すねえ、としかいえ ませんですね(笑い)。 ぼくの今までの作品 をイメージされて来た方 には多少めんくらう部分 があったと思います。

Minamida.原作がエンターテ インメントだけをとい う作り方ですから、 出 崎さんのやり方とは かなり違っていたの ヤーの魅力が 苦労なさった のではないかと 思います。コブ ラ自身が、あま りにもパー フェクトと いう設定で、 バイプレー ヤーとの絡 みの中でもキャラとしての振幅が描きにくか ったのではないでしょうか?

Dezaki.そうですね。コブラの中の”何か”が なかなかひき出せないんです、今もって(笑 い。何かとっかかりをつかまえようとしてい るわけですけど・・・・・・。

Minamida.TVシリーズでは第12話までの”最終兵 器”の巻で、キャサリンがシドの学校の先生と 設定されたそうですが、そういったキャラク ターの広がりから構築してゆかれるのですね。

コーヒーを飲むだけでも

Dezaki.そうです。キャラがそこにいる。その キャラは、いったいどんなキャラなんだ という問いに答えていかなければ、シーンも ドラマもふくらみません。TVではそれをじ っくりやっていくつもりなんです。 コブラに しても、喫茶店に入ってコーヒーを飲んで葉 巻をふかす。ただそれだけで30分の話が成立 するような厚みをもってなければいけません。 もう一つは、これまでずっとやってきたも ですが、状況のリアリティ”ということです。 ね。アニメというものは、いくら雑踏を緻密 に描いても本物ではありえないのですが、反 対にものすごくデフォルメしたとしても、ま さに雑踏だと伝えられるものがあると思うの です。その感覚的なもの それが存在する から、芸術なり印象派なりが成立してくるわ けですが、それを表してゆけるのが”状況の リアリティ”だと思います。 ゴールデンウィーク

Minamida.リアル(現実)ではなくリアリティと いうわけですね。わかります。 これまでの作 品で、ぼくが“感動”したシーンというのは、 それに裏打ちされていたために、“感動”が広 がっていった、感情移入ができたのですね。 そうおっしゃられると実によくわかります。

Dezaki.「スペースコブラ」と並行して10月末 くらいから来年GW予定の「ゴルゴ13」に 入りますが、あれこそ〝状況のリアリティ” を最大限に生かさねばならない構造を持って いるんですね。その面では新しい実験だと考 えています。 それをふまえて「コブラ」の後 半は、さらにじっくりとやってみたい気はし ているんです。もう1年以上のつきあいです しね(笑い)。

クリスタルボーイ

Minamida. 出崎さんの手法でいきますと、コブラ を描くためには、まずコブラが自分以外に認 めうる相手、敵を描いてゆかれるのではと思 いますが、やはり、クリスタルボーイですか。

Dezaki.そうです。 クリスタルボーイは、 ーズを通して登場させる予定ですが、やつは やはり、コブラに対し嫉妬のような、 こだわ りのような情念があるわけです。自分は全身 サイボーグで、死んでも再生してくるような、 死ねない男なんですね。そのくせ、生身の体の 癖で酒を飲んだりするわけです。そんなやつ は、生身のままで生き抜いていくコブラに怨 念めいたものを抱くんじゃないでしょうか。 クリスタルボーイからコブラへのそういった ものはわかるんですが、逆がねえ(笑い)。

Minamida.期待してます。レディはどうですか?

Dezaki. TVでは、毎回必ずその存在を出して いきます。そうすることで後々、コブラとレ ディの関係が膨らむんじゃないかという腹づ もりもありますから。本当はTVも、コブラ レディと出会うあたりから始めたかったん ですけどね。

Minamida.寺沢さんはあのシリーズにこだわりま すけど、TVの中で何か意味づけなどは?

Dezaki.ええ。実はドミニクが4クールを通し て登場するんです。ガールフレンドとして。 レディとの関係がおもしろいんじゃないかと。 TVシリーズのビジョンは

Minamida.TVシリーズの展開について教えてい ただけますか?

Dezaki.22話までが最終兵器の話、その後単発 を3、4本やって、次にまた長めのシリーズ をスタートしての視聴率でよければ、長め のものをやって少々振っても大丈夫だろうし、 悪ければ単発を多くして様子を見るでしょう ね。次のシリーズとしては “サラマンダー なんかがいいんじゃないでしょうか。

Minamida.最終兵器”の話は映画とは?

Dezaki.より原作に近くなります。大きな違い は、シドでキャサリンが死ぬことですね。そ して、スノーゴリラもギルドの下部組織で、 ドミニクが生き残ります。

Minamida.コブラ=野沢那智さんは?

Dezaki.まだ実は聞いてないんですが、評判は いいですよ。やはり、コブラの本質には知性が あると思います。TVでは、声優としてのう まさを優先して考えたわけです。

Minamida.第1話は何枚ぐらいですか?

Dezaki.7千枚です。 少し多いですね(笑い)。

Minamida.音楽は?

Dezaki. テーマは大野雄二さん、BGMは羽田 健太郎さんにお願いしました。

Minamida.選曲の指定などはなさるのですか?

Dezaki. いえ、僕は全面的に選曲の鈴木清司さ んにお任せしています。 長いおつきあいです 安心しています。 ただ一ついうのは、実 験してくれ”ということですね。パターンな んてのは簡単すぎるわけですから、モノを作 ってゆくのは、今まで作ったモノを次々否定 し、そのうえに新しく構築してゆくことだと 思います。これからの「コブラ」は、どうし ても映画とは、まったく違うモノになると思 います。自分の前の作品というのは恥ずかし くてなかなか見れませんものね(笑い)。

Minamida. 安心して期待しています。どうか存分 に作ってください。今日はお忙しいところを 本当にありがとうございました。

★新境地をひらくか?!アニソンニユーボイスの大物!!

前野さんは、「ペドロ&カプリシャス」の初 代ボーカルを担当し、「別れの朝」をヒットさ せたシンガー。同グループを退団後、映画「蘇 える金狼」や「復活の日」「スフィンクス」等 の主題歌を歌い、その深みのある歌声で画面 を彩った。現在は、「ヨーコ&アサンテサナ」 を結成、独特の音楽世界を作りだすグループ として注目をあびている。 その前野曜子さんがTV版「コブラ」の主 題歌を歌うという情報に、さっそく、インタ ビューしてみた。 「最初は、『コブラ」ってまるで知らなかった から、「コブラ」というからには、何か蛇に関 係あるんじゃないかなんていってたんです。 でも、歌詞を読むとすごく男っぽいから、そ の男っぽさを私なりにイメージして歌ってみ ました。 歌い方もね、最初は軽く入って、しだいに 盛りあげるという感じで。全部に力を入れて 歌うとイヤらしくなるでしょう。 曲自体もわりと軽い感じでいいですね。ラ イブハウスでも歌わせてもらっています。今 は、放映されるのが楽しみ。私の歌と『コブラ』 がうまくマッチしてくれるといいんですが」

December

Animage [pg. 73]

Welcome to Anime Magazine Archive! We aim to be the ultimate resource for anime magazines, offering page-by-page breakdowns, with a focus on the 1970s-1980s.

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