Toward the Terra [Film, 1980]

1979

December

Animage [pg. 106]

東映動画の一室。カベにはイメージボードがベタベタ。以下、その部屋で、アニメ第1作の恩地監督に聞いてみた。「うん、アニメはずいぶん見ましたよ。小学生の子どもがふたりいてね。見たことあるから撮れるだろうと思ってね。でも、この作品にかかってから4か月たつけど、まだよくわからないな。しかし、結局のところ”映画”を撮るんだろう、ということだ。映画なら20年撮ってきてるからね。映画としてならおもしろいものができる。既成のアニメーションではなくね」この映画のテーマは?「人間ってなんだろう、という観念的なものだな。もっとも、これはあらゆるドラマに共通していえるけどね」―アニメの世界をどう感じましたか?「アブストラクトだね。つねに抽象化がある。実写ではどうしたって日常がうつってしまうんだ。とまっていても目は動く、汗は流す・・・だから絵描きさんに、うんと日常を描き込んでいってもらいたい。そうすればちょうどよくなるんじやないかな」演出について・・・。「たとえばアップの顔。最初のほうにでてくるなら10秒、30分たったら7秒ですみ、2時間たったら3秒ですむ。かならずしも決められないけどね。ようするに、テレビなら、食事中だったりトイレにいったりするところを、劇場なら集中して見ているわけだ。2時間なら2時間を継続しなければならないわけだ。最後の数分のために、1時間55分があるといってもいい…..

1980

April

Animage [pg. 71-74]

1: STORY

☆本格的SF 「地球へ・・・』は、その作品内容もさること ながら、アニメ化にあたっての数々の意欲的な実験に大 きな期待がよせられている。 アニメ界に新風を巻き起こ すといわれるこの作品の見どころは何かー。 原作者・ 竹宮恵子さんに徹底インタビューで答えてもらった。

原作は『マンガ少年』に4年前 から連載が始まっており、まだ連 載中のものだ。 アニメではマンガ より一歩先に、その完結へと話は 進む。

時はSD500の未来。地球は資源の枯渇、人口増大、環境汚染などで滅亡寸前に追い込まれていた。なすすべのない人類は、間そのものの改革でこの危機を乗り超えようとしていた。それは、地球から2万光年離れ人工惑星アタラクシアで、生まれてくる子どもに特殊な教育をほどこして、成人検査に合格したものだけを地球へ送り込むというものである。しかし、大脳への直接コンタクトによる成人検査は、超能力を持つ新人ミュウを生み出した。徹底した管理社会に許されざる存在”ミュウに対して、過酷な弾圧が加えられる。迫害逃れたミュウたるちは地下に潜んで、いつか地球へ帰る日のことを夢見ていたが、長のソルジャー・ブルーの寿命がつきようとしており、新たな指導者が求められていた。アタラクシアでいま”成人の日”を迎えようとしているジョミー・マーキス・シンこそその運命を担った者であった。一方、成人検査をパスした少年たちが最後の教育を受ける教育惑星E1077に、超エリート少年キース・アニアンがいた。ある日自分の出生の秘密(コンピュータの実験体)を知ったキースは、自分への絶望をミュウへの憎悪に転化する。地球へ迫るミュー船団と人類の戦いが始まった…..。

2: CHARACTER

キャラ設定には竹宮恵子さん自身が参加している。はたして原画のイメージが、どのようにキャラクターにまとめられているだろうか。原作マンガと竹宮さんのオリジナル設定、そして決定稿とを見くらべてほしい。

Jomy Marquis Shin

人工惑星アタラクシアに住む少 年。14歳の誕生日〝目覚めの日” に彼を待っていたものは…。 ソ ルジャーの遺志をついでミュウの 指導者となる。地球へむけて出発 するが、戦うよりは人類と手をつ なぐことに望みをたくしている。

Physis

若き女占い師。盲目の瞳で、 夜ごと日ごとターフルの上のカー ドを操る。ミュウたちの予言者で あり、母親から、地球の記憶をう けついでいる。彼女の卵子からキ ース・アニアンが生まれたという 奇しき関係にある。

Soldier Blue

ミュウの長。人工惑星アタラク シアの地下にひそむ、もっとも長 く生きつづけてきた指導者。いま、 3世紀にわたる寿命がつきようと し、そのすべての記憶とともにミ ュウの指導者としての地位をジ ミーにたくそうとする。

Keith Anyan

人類の指導者となるべく、E1 077教育惑星で学ぶ超エリート。 ビッグ・コンピュータ〝マザーイ ライザ”によって作られた実験体 =アンドロイドである。故郷も母 親の記憶も持たない自分の出生に 悩みつづける。

Jonah Matsuka

火星のESP検査から逃げ出し 十七歳の少年。 ミュウであるた め、突然人の心が読めたり、超能 力が働くようになってとまどう。 人間に追われているところをキー スに救われて以後、キースの友人になる。

Seki Ray Shiroe

E1077教育惑星に学ぶ秀才 の一人であるが、人類がコンピュ ータの支配体制下にあることに、 いつも反感を抱いている。キース 出生の秘密をあばく。ESP検査 に追われて、ついには惑星からの 脱出をはかるのだが……。

Tony

いまや人類にもミュウにもはじ めての母体から生まれてきたジ ミーとカリナの間の子ども。ジョ ミーのあとをついで、ミュウの長 となる立場にある。母親への愛は 深いが、人類への憎しみが強く、 心の狭いところがある。

3: MECHANICS

ミュウ側のメカに、貝型宇宙船などのユニークなスタイルのものが登場してくる のが楽しみだ。このアイデアのキッカケは、 「SF 映 画 『エイリアン』 の奇妙 な 形をした宇宙船に新鮮な印象を受けた」という竹宮恵子さんの発言であった。

ミュー側のメカ形態は貝類に統一されている。その 宇宙船の室内メカにも注目しよう。眼球を思わせるも の、血管組織状のもの、原生生物に似たものなど、 生 物細胞組織に似せたメカが続々登場。メカ機能を十分 に考えて設定されたのだ。地球側の直線的メカと好対 照。 いままでアニメの主流をしめていたヤマト系列の 軍艦や飛行船タイプとはちょっと違った味がある。

4: CAST

異色のキャスティングである。おもだったところには、声の出演ははじめてという俳優が配置され、ワキをベテラン人気声優でかためるという形になている。いままでの声優さんにはなっかったプラスαを期待してのキャスティングだという。俳優としては大変な実力と魅力を備えた彼ら、彼女たちの活躍に注目しよう。

Junichi Inoue

はじめてのアテレコで、 かも主役。 もうビックリ。必 死になっています。台本はボ ロボロになるまで読み込もう と思っています。

Taro Shigaki

ぼくはこの作品が好きなん です。 ソルジャーが早く死ん じゃうのが残念といえば残念 なんです。消えていく悲しさ、 無念さ、怒りを表現したい。

Masaya Oki

原作を読んで変な先入観を 持つよりは、動く絵を実際に 見て、新鮮な気持ちでアタッ クしようと思っています。 が んばります。

Hiroko Yakushimaru

ジョナ・マッカ? 男の子 でしょ。絵をはじめて見たと き、自分の声では合わないん じゃないか思ったので、いま とても不安です。

Kumiko Akiyoshi

「地球へ・・・」 の登場人物はだ れもが孤独。その淋しい心の 声と美しいフィシスの姿を借 て演る、ということがいま 私をとてもふるわせています。

Toru Furuya

いままで自分でプロデュー スしたイベントで「地球へ・・・」 「風と木の詩」を演ったく らいで、竹宮先生の作品が大 好き。もう、うれしくて。

5: PUBLICITY

広告宣伝に投下されるお金は1億5000万円。「銀河鉄 道999」の1億3000万円をしのぐ。その方法には新 しい感性(テラの花キャンペーン後記)やファン参加 声優コSFアニメの世界 「大宇宙の旅」 竹宮恵子「地球へ・・・」から 広大なスペースを利用して の大展示。 各コーナーをまわ るうちに宇宙体験〟を味わ える構成になっている。 とく に〈エデュケーショナルステ ーション1077基地〉は、 おおいかぶさるような巨大な 教育ステーション模型と、か らだをふるわす電子音響が入 場者を圧倒するだろう。 愛知県・日本モンキーパー ク催事場で、3月8日から 6月15日日まで、100日間 ンテスト)など、いままでにないものが発表されている。

SFアニメの世界 「大宇宙の旅」 竹宮恵子「地球へ・・・」から

広大なスペースを利用して の大展示。 各コーナーをまわ るうちに宇宙体験〟を味わ える構成になっている。 とく に〈エデュケーショナルステ ーション1077基地〉は、 おおいかぶさるような巨大な 教育ステーション模型と、か らだをふるわす電子音響が入 場者を圧倒するだろう。 愛知県・日本モンキーパー ク催事場で、3月8日から 6月15日日まで、100日間 のロングラン開催されている。「地球へ…」 ファンならずと もSFマニアなら一見の価値 はある。

全国縦断「地球へ・・・」 フェスティバル

「地球へ・・・」の原作写真展、 映画の抜すい上映、〝なきネズ ミ〟のテレパシーコーナー、 声の出演者による舞台劇、ダ ・カーポの歌、そして竹宮恵 子さんのサイン会……………。盛り だくさんの「地球へ・・・」 フェ スティバル”が全国を縦断! スタートは3月20日木から の1週間。 東京・渋谷西武デ パート。その後全国を回って4月12日(東京・中野サンプ ラザで幕となる。 この最終日 は主題歌コンテスト本選会も 兼ねての盛大なものとなる。 詳細の問い合せは東映アニ メファンクラブ各支部へ。

テラの花キャンペーン

全国のファンにテラの花 の種〟が20万袋配布される。 雪のなかに「テラ」の花が 美しく咲く・・・・・。 映画のラス トシーンだ。人間が住む星は この地球しかないのである。 日本各地にテラの花を 咲かせようというキャンペー ン。上映館やファンクラブ、 各種ルートを通して、みなさ んの手元に種が届く。

Interview with Keiko Takemiya

原作と同じセリフは映画にはあまり出てこない

Q. 竹宮さんが4年もかけて描い ている作品が2時間の映画になり ます。まず、ストーリー展開に、 どのような変化が出ますか。

Takemiya. 私が描くとき、こまかなエピソードで示唆しながら話を進めていくことが多いのです。そして、過去へもどったり、未来へとんだり、ときには長いセリフも使います。ですが、監督さんの意向はナレ・ションを使わずひとつのカットを長くして時間的な流れを大事にしょうということなのです。ですから、映画では印象を強くするめに強烈なセリフを随所に使う方法をとってありますね。マンガと同じセリフはあんまり出てこないようです

Q. キャラの設定には、竹宮さん も参加されているのに、アニメの キャラクターはマンガとはかなり 違った印象を受けるのですが。

Takemiya. そうですか? それは単に線の 違いだけから ものだと思う ですよ。ただ、マンガは気まぐれ に描いてますから(笑)。表情が定 まらなくて、不安定なんですね。 です ら、ひとつのキャラにもみ ぞれ違ったイメージを のかもしれません。

作画家泣かせの
微妙なまゆ毛ライン

Q. 具体的に各キャラクターを見 ていきます。キースの顔つきが年 齢によって変化していく。その描 き分けのポイントはどこでしょう。

Takemiya. 目ですね。瞳(目の玉)が小さく なり、 まゆ毛と目の間隔が狭くな ほおの形もタマゴ型から四角 なっていきます。全体として最 初は純粋な印象、しだいに硬い表 情が外側にあらわれてくるように します。

Q. ジョミー、ソルジャー、キー スの区別を、竹宮さんの設定書で はそれぞれ丸型、四角、タマゴ型 と指示されていますね。

Takemiya. ええ、ほかに目と鼻と口のバラ ンスも違いますが。美男子の場合、 鼻や口の形をそう変えられないの で, 目の形で変えていきます。

Q. とくに、ジョミーとソルジャ ーの描き分けはどうですか?

Takemiya. ジョミーはハッキリした印象で まゆ毛が上へカーブ。ソルジャー はちょっと寄せて真っすぐと。

Q. 非常に微妙なところで、作画 家泣かせですね(笑)。

Takemiya. ええ、こまかくスッとカーブを 描く線がむずかしいって作監の方 がいってらっしゃいました(笑)。ええ、こまかくスッとカーブを 描く線がむずかしいって作監の方 がいってらっしゃいました(笑)。 いままでのアニメの主人公のまゆ 毛とはずいぶん違うって。マンガではの目なかも、ソルジ ャーは白っぽい三重丸、ジョミー には放射線を入れて区別していた のですが、映画では色で区別して あります。

マンガの世界の色彩は
白っぽいイメージだった

Q. その色彩についての感想は?

Takemiya. 私がマンガを描きながら抱いて いたイメージは、背景が暗くて、 人物は白っぽい。そこに薄く紫や ブルーがついていて妖精っぽいも のでした。 でも、たとえばフィシスの髪は マンガではプラチナブロンドでし たのに、秋吉久美子さんはグリー ンを想像してたとおっしゃったん ですね。人それぞれの ージが ある すから 映画はまた映画 の色彩があっていいと思うんです。

Q. ほかに、アニメ化にあたって 竹宮さんがこだわったところは?

Takemiya. 体つき、筋肉のつき方ですね。 体つきに性格があらわれていると 思いますから。たとえばトォニィ が子どものころから大人になって いく変化。大人になって、ヒジや ヒザのくびれをはっきり出すよう にしました。 それと、各キャラクターが髪の 毛に手をやったり、目を伏せがち であるとかのくせやポーズが映画 にも表現されるといいですね。

私は花を育てるのが
幼いころから好きだった

Q. さて、映画のカメラアングル は常に人間の目の位置にすえてい く方針だそうですが。

Takemiya. 私自身はアングルを変えるのが 好きで、ロングにしたり角度を変 えたり。ときには絵を省略するた めにアングルを変えたりと、ひど いこともしていますが(笑)。映画 は、背景までが動画になるそうで すから大変でしょうね。

Q. 今回は宣伝がまたスゴイ。「テ ラの花キャンペーン」は、作品の テーマにもそってるわけですね。

Takemiya. それと、私自身、幼いころから 花を育てることが好きで、種を植 えたり球根を育てたり、よくやっ たんです。種の使命をまっとうさ せて、つぼみから花が咲いていく。 かわい ですよね。そういう楽し みが、いまは欠如しているみたい に思うんです。

Q. 全国縦断キャンペーンで、フ ァンの人たちとの交歓もあります ね。

Takemiya. これまで自分一人で地方へ行く ことがなかなかできなかったので いい機会だと思っています。 松本零士さんも回られましたし、 とにかく、みなさんにお会いでき るのを楽しみにしています。

The Anime [pg. 18-27]

ゴールデン・ウィークの封切りに向けて、SF超大作「地球へ…」の制作は、快調に進行しています。実写的手法を取り入れた斬新な映像壮大なスケールのストーリー、特殊技法による全く新しいタッチの宇宙空間、そして、SFを超えたロマンと幻想溢れるメカ・デザインなど、「地球へ・・・」には楽しみな話題が豊富に揃っています。次第に完成に近づくに従って、作品の絵柄も着々と出き上がって行きます。そこで今回は、最近、新しく出来上がった絵柄の数々を、誌上初公開!さらに、作品の大きな見どころとなる場面を、シナリオから抜粋してお見せしましょう。「地球へ…」への期待が、一層ふくらむことでしょう!

人物の動きに実在感を

この作品には新しい試みが一杯。その一つは カット数を少なくしたことです。 アニメの場合 は、実写に比べて総カット数が大変多いのが常 識で、例えば『銀河鉄道999』は1600カ ットもありました。でも「地球へ…』の場合は 650カット。ワンカットが非常に長いのです。 実写の経験をアニメに生かす恩地監督の演出で す。人物の動きに実在感を出すため、アニメー ターの作業も大変です。

カメラの位置を目の高さに

長回しになれば、背景に手を抜くわけにもい きません。しかも、自然な画像を創り出すため に、カメラは目の高さからのアングル……。 今までのアニメは、人物の顔がアップになる と仰ぎ見るようなアングルになり、背景は天 井になることが多く、作画が楽でした。 でも、 カメラが目の高さでは、背景には当然人物やメ カ類も入ってきますね。だからなおさら、細か い描写がアニメーターに要求されるわけです。

原作者・竹宮恵 子さんからの熱 いメッセージ!

「地球へ…』は、宇宙の果てで生まれた新し い人類 (ミュウ)が、まだ見ぬ地球に憧れ、 人 間たちに迫害されながらも、故郷へ帰ることを 願う、という物語です。 しかし、ここで描かれる地球は、決して美し 緑の地球ではありません。 すでに枯渇した大 地と汚れた海があるだけです。 人間たちは自ら 地球を汚してしまい、地下での生活を余儀なく されています。 しかも、自分たちの管理を機械 に任さねばならなくなっているのです。 こんな地球を、 それでも愛し憧れ、求め続け ミュウたちのせつない願い……。 「どんなに科学が発達しても、人間は地球から 離れることのできない生命なのだ」 彼らの思いを描く時、私は、強く感じます。 アンモニアの大気や、硫酸の海ではなく、 酸素 と水と光が人々をやさしく包んでいる。 そんな ことを、私達は忘れてしまってはいないでしょ うか。 人間以上の能力を持つミュウは、自分自身を 見失った人間への警告です。 傷つくことを怖れ て、利己主義に徹した人間よりも、ずっと暖か な心を交わすミュウたち。 読心力は私たちにと っても最大の憧れでした。 全ての人が、互いの気持ちを理解しあって行 動できたら! 隣どうしが何も言わずに手を握りあえたら! 若い人なら、一度はそんな思いにかられて泣 いたことがあるでしょう。 そう、 ミュウは即ち若者たちです。 新しい考えを持ち、意気に燃え、まだ見ぬ理想の地 球を追い求める青春。そして旧人類=人間は現在の大人たち。 保守の思想と権力を持ってい ます。故に、ミュウと人間との戦いに結末はあ りません。あったとしても、それは単に物語の 結末でしょう。 私は、この物語の中に、もっと別なものを見 つけてほしい。生きるということは、エネルギ 1の爆発だということ、だからいつでも、戦い がつきものだということ。この宇宙にある全て のものに平等に、生命と生きる権利が与えられ てあることだから、地球の、もの言わぬ草や 土に至るまでを愛さなければいけないこと、な どなど……。 『地球へ…』は、そんなわけで、とてもたく さんの意味がこめられています。その中から、 いくつの意味を見出すかは、見てくださった人 それぞれに違うはず。 できるだけたくさんのメッセージを受けとっ てください。できるだけ多くの疑問を持ってく ださい。 考えることこそが、若いエネルギーの 起爆剤だと思うのです。 ラスト近く、揺れ動く地球に、地球自身 の生命を感じとってもらえたら、他に言うこと はありません。 ああ、宇宙からの青い地球が見たい!! 竹宮恵子さんの『地球へ…』に情熱が、 このメッセージから伝わってきますね。 竹宮さんは、ふつう原作者がタッチしないキ ャラクター設定にも参加しています。 竹宮さん自身の描いたジョミー他主要人物たちです。

June

The Anime [pg. 30-33]

永遠の愛とロマンをのせて 華麗にロードショー公開中

地球の運命を賭けて、人類とミュウが対決するー壮大なテーマの中に青春の情熱と愛を謳った、超大作「地球へ・・・」は只今、劇場公開中です。竹宮恵子さんの作品として初のアニメ化であることは勿論、恩地日出夫監督が実写の手法を取り入れた斬新な映像、SFの既念を打ち破ったユニークなメカ・デザイン、異色の豪華キャスティング、そして地球のキャンペーン”など、これほど数多くの話題を振りまいたアニメ映画は、他に例を見ないのではないでしょうか。月刊「マンガ少年」に連載された原作も、封切り直前に完結され、映画も予想にたがわず、絶大な拍手をもってファンに迎えられました。地球への人間への限りない愛を込めて、永遠の青春像ジョミーが活躍する「地球へ…・・・ー単なるSFを超えた華麗なロマンガ。スクリーンから溢れます。

「雨の徳島が好き・・・」
懐かしの街並や母校をそぞろ歩き

「地球へ…」の映画化で一躍脚光を浴びた原作者の竹宮恵子さんは、全国を縦断する「地球へ…」キャンペーンで、生まれ故郷の徳島を8年ぶりに訪れました。3月28日の夜、岡山のキャンペーンを終えた竹宮さんは飛行機で徳島入り。空港には100人程のファンがつめかけ、「竹宮恵子先生お帰り「なさい」というノボリを掲げての盛大な出迎えに、ちょっぴりテレながらも嬉しそうな笑顔で応えます。徳島は竹宮さんが大学時代まで過ごした思い出深い土地。帰省のひとつの目的は、眉山の下にある滝の焼餅を食べること。竹宮さんの話によあんこ入りで焼きたてが最高においしいとのことでしたが、今回はスケジュールの都合で眉山の方ま足を伸ばせず、いかにも残念そう。その夜は市内のホテルに泊った竹宮さんは、翌29日、キャンペーンまでの空き時間を利用して、懐しい徳島の街並みを散歩しました。あいに雨降りでしたが、竹宮さんにとっては「私の感じでは徳島は埃っぽいので、雨の徳島が好き」なのだそうです。東新町の商店街を歩く竹宮さんは、昔ながらのマルシン、栄屋などのデパートの建物を見上げて、いかにも懐しそう。学生時代のいきつけだっ喫茶店を探したのですが、残念ながら見当たりませんでした。8年の間に商店街の軒並みも大部変わってしまったようです。次いで歩いたのは、寺町という古風な家並みが印象的な静かな町。意外や意外、竹宮さんは和風っぽい感じの方が好きだとか。そういえば、食べ物も和風好みのようです。やがて新町橋のたもとに着きます。この橋は阿波踊りの名所として知られ、竹宮さんも子供の頃はよく阿波躍りの群れに加わった思い出があるそうです。散歩の後は、母校・徳島大学を訪れました。母校の校舎を眺めながら、竹宮さんは我々取材班に、学生の頃の思い出をいろいろ語ってくれまし大学時代の竹宮さんは、クラブ活動で児童文化研究部に所属していとのこと。大学祭や新入生歓迎コンパなどでは積極的にはしゃぐ方で、よく友達と連れだってお酒を飲んだとか。そして毎週土曜になるとダンスパーティーに顔を出して、よく踊ったそうです。当時の踊りはゴーゴこれまたちょっと意外な感じですね。かなり青春を自由に謳歌したようです。校門の前にたたずむ竹宮さんは、そんな青春時代の楽しさ思い起こしているように見受けられます。続いて大学のすぐ近くにある城山公園を少しブラついた後、「地球へ・・・」キャンペーンのため、駅前の野村証券ホールの会場へ。大勢の竹宮ファン、「地球へ・・・」ファンらに囲まれた竹宮さんは、サイン会やインタビューなどに答え、ファンとの楽しい集いのひとときを過ごしました。その夜8時発の大阪行きの飛行機に乗った竹宮さんは、8年ぶりの故郷を後にしました。

高度一万メートルの上空で雄大で豪華な試写会が・・・

この「地球へ・・・」の第1回試写会が4月20日、沖縄行き全日空トライスター内で行なわれました。日本でも初めて、高度一〇、〇〇〇メートルの空の上での、スカイ・スクリーンによる試写会は、いかにも「地球へ・・・」にぴったりな計画で、招待された二〇〇名のファンも大感激でした。この企画にジ・アニメの記者も同行したので、その模様をお知らせいたしましょう。午後5時、搭乗タラップの下に原作者の竹宮恵子さんと、主題歌を歌っているダ・カーポの2人が、それぞれ、スチュワーデスや、機長姿になってみんなを出迎えます。竹宮さんのどこかテレくさそうな顔がすごく印象的。5時30分にテイクオフ。雨雲の中をつきぬけ、高度一〇、〇〇〇メートルの水平飛行に移ると、いよいよ試写の開始です。全員、イヤホンを耳に期待の超大作アニメ「地球へ・・・」がどう出来上ったのか、興味と期待で機内は一瞬シーンとなります。約2時間、ジョミィー、キース、トォニィ、などの印象が強烈にやきついたまま、沖縄那覇空港に到着。そのまま宿舎のムーンビーチ・ホテルへ直行。そこには沖縄県のファンの人達も試写会をみて、すでにホテルで待機していて、東京のファンエールの支援を行ないます。本来はムーンビーチの浜辺で行うはずのイベントも、台風のような沖繩の天候に、急拠ホテル内でと変更されましたが、竹宮恵子さん、監督恩地日出夫さん、声優の古谷徹さん、小山茉美さん、ゲストに白石冬美さんと井上真樹夫さんも出席し、ファンとティーチ・イン。楽しい雰囲気に、さきほどまでの雨も、逃げさり星空が輝きはじめそこで全員でビーチに出て、カガリ火の中で撮影会や、握手会などを行ないました。ダ・カーポのミニコンサートもあり、「地球へ…」の主題歌を全員で合唱し、いよいよフィナーレ。このゴールデン・ウィーク最大のアニメ映画「地球へ・・・」らしい、雄大なそして豪華な試写会は終了したのですが、その映画の楽しさとともに、ファンの胸の中には、この試写会に出席できたという喜びがいっぱいて、イベント終了は夜中だというのに全員目が輝いておりましたゾ。

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