Takashi Nakamura

1981

November

Short Feature [Animage]:

幼いころから、マンガを描くの が大好きだった。ひまさえあれば、 ひとりでノートのすみっこにマン ガを描いていた。 勉強はあんまり好きじゃない。 集団生活もどちらかというと苦手。 山梨県の中学校を卒業すると、迷 わず上京した。もちろんマンガ家 をめざしてー。 しかし、まず生活をしなければ ならない。竜の子プロに入社し、 アニメーターとしての仕事を開始、 昭和46年のこと。だから、なかむ さんは26歳という若さだが、 す でにこの道10年のベテラン・アニ メーターということになる。 これまで『ヤッターマン』『まん が日本絵巻』『ガッチャマン』など の作品を手がけ、劇場用『ヤマト』 では作画助手をつとめた。 現在はフリーで『Gライタン』 に取り組んで る。本誌9月号 で「ガッツで作 ったナットク・ 「アニメ」として 『Gライタン』を 特集した。その 中でもなかむら さんは「アニメ は結局動きい かにして動きを 自然にスムーズ に見せるかとい うことに神経を 「使う」といってい る。「セルの枚数 をかけたいとい うことだけでな く、アニメーショ ン自体にウソが あっちゃいやなんです。たとえば、 『Gライタン』は巨大ロボットだか ら、当然、動きに限定があるはず。 いくらアニメの世界だからといっ て、大きなロボットがたやすく、軽 軽と動いてはウソになる。巨大 ボらしい重量感を出すように心が けています。なんとかキックとかな んとかビームだけに終わ らせたくないんです。ロ ットものにかぎらず、 人間を描くにしても、 筋 肉や関節の動きなんかを わかったうえで動かして かなくちゃならない」 なかむらさんの話の中 に「ウソがあってはい ない…」ということばが 何度も出てきた。「アニメ の中でどれだけリアルさ が出せるか」ということ をいつも考えている。 大の映画好き。テレビ の横のなには映画のビ デオが 70~80本も並んで いる。いままで一番感動 した作品は『第三の男』。モ クロものが好きだという。好 きな画家はエゴン・シーレに クリムト。そしてマンガ家で は永島慎二。 マンガはアニメの仕事をや りながらもずっと描きつづけ ている。 ’79年1月の作品を見 せてもらった。「雨の時代から の便り」というタイトル 容はちょっとむずかしい。 だと思った。 線がとても印象に残る絵 「何回か投稿したり、出版社 に持ちこんだりしたけど、い まのところ・・・」 「アニメーターの仕事もとて もおもしろい。1枚1枚描 平面の絵が画面で動いた き、そのたびに感動するんで す」 アニメーターとしてあぶら がのりきったなかむらさんの 今後の活躍に注目! そして、マンガ家としての デビューにも期待。

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