Takao Yotsuji

1981

December

Short Q&A [For Galaxy Cyclone Braiger, Animage]:

Q. 第1話でクルマを運ぶのにほろを使って いますが、ほかのシーンでは透明なチューブ を利用した未来的な荷物輸送方法がとられて います。ほろを使うシーンだけ古くさい。違 和感をおぼえたので すが。

A. 単純にクルマを隠 したいということでほ ろを利用しました。べつ に箱に入っていてもいいんで すが、物に入れると中のもののイメージが小 さくなるのでやめました。(Takao Yotsuji)

Q. ロボットの戦闘シーンは、もっとスピー ド感があっていいはずです。迫力に欠けるよ うに思います。

A. このシリーズは、従来やっていたロボッ トものの観念をもたせていないつもりです。 たしかに戦闘シーンのスピード感やシャープ さが必要なときはだしますが、アクションだ けにドラマの中心をもってこないようにして います。メカはあくまでもメカ、ドラマの中 心はやはり人間の動きに演出のポイントを持 っていきたいと思っています。メカニックな 部分に目がいきがちですが、もっとキャラク ターを見てほしいですね。みんな、かなり自 己主張の強いイメージを持たせていますから。(Takao Yotsuji)

Q. ロボットがなぜ、わざわざ変形しなけれ ばならないのですか。

A. なぜかといわれると、よわってしまうん だけれども、とくに理由はありません。ただ、 変形するほうがカッコいいからっていう単純 理由です。(Takao Yotsuji)

Comment [For Galaxy Cyclone Braiger, Animedia]: ここに登場する主人公4人っていう のは、結局全部ぼくの分身なわけです よ。ぼくがこういう調子でキザなこと やりたいとか、キザなこと言いたいと いうのを一番いい状態でキャラクター 分けしたんです。だから、キャラクタ ーの描き分けというよりも、ぼくの中 の描き分けなんですね。 とにかく、趣味的につくってるから。 でも、ああいうキザな部分って誰でも もっていると思うんですよ。出すか、 出さないかだけで。その点、この4人 てのは謙虚さなんてないわけだから。 ここまで趣味的にやっちゃうと、つ くってる方が恥しくなるんだけど、でも 恥しいからこそアニメでできるんでね。

1982

March

Interview [For Galaxy Cyclone Braiger, My Anime]:

前月号に掲載された”ブライガー・グレードア ップ提案〟は、アニメ誌初の試みとして、大 きな反響を巻き起こした。そしてその記事に ついてのコメントを、四辻氏に求めてみたの だが

「ブライガー」は 「サンセット77」 「まったくそのとおりですね、としか言えま せんよ」と四辻氏は、まず笑ってそう答えてく ださった。内心、どんなふうに言われるかと ビクビクしていただけに、勇気百倍、さらに お話を伺った!

MA.まず、いちばん気になるのが、J9の イメージなのです。 原作・脚本の山本優氏が 語ってくださった範囲では、〝宇宙の始末屋” であり、”ハードボイルド〟なそれでいてジョ ン&パンチ”ふうなしゃれたものというこ とでしたが、正直なところ今の「ブライガー」 からは、そうは思えないのです。もっと明る く、会話を楽しむ、陽気な冒険野郎たち、の ようなイメージなのですが・・・・・

Yotsuji. そのとおりなんですね(笑い)。困った な。あんまり言いたくなかったんだけど……。 つまり「ブライガー」のイメージは、「サンセ MISSING

MA.えっ?

Yotsuji. 「ブライガー」のおもな対象は、5歳く らいの子供たちなんです。その子供たちに、 僕らが若いころ感じた“カッコよさ” れが「サンセット77」なんですが てもらいたいと思いまして…。

MA.では、J9はどちらかといえば探偵冒 険物として見ればいいのですか?

Yotsuji. 極言してしまえばね。

MA.それならば現在、放映されている 方向性が良くわかります。J9の行動にして も、テンポにしても……。

Yotsuji. そうですね。「ブライガー」は、とにか く一本見終わって、スカッと気持ち良くなっ て欲しいんです、とくに子供たちに。だから アクションは、単純にも思えるドンパチ(銃撃 戦)でなけりゃならないんですよ(笑い)。

MA.わかります!!

Yotsuji. キザなだけじゃなく、素直にカッコイ イ、と思わせるようなことをやりたいんですよ。 さて、最初から疑問に思っている人も多い と思うので、ここで「サンセット77」につい て大まかな説明をしておこう。くわしくは、 お父さんお母さんに! 20代後半のお兄さん お姉さんでも知っているはずだ!?!? 「サンセット7」は、日本でも’60年代に放映 MISSING プ――の傑作テーマ

MA.近はTVのCMで、懐かしい♪セヴ ンティセヴン・サンセットストリッ の傑作テーマソングとともに、白黒画 面でお目にかかった人も多いのではないだろうか。 基本的には探偵物のお話なのだが、事務所 のガレージを舞台の中心に展開された、若者 たちの青春群像物語ともいえる作品なのだ。 50年代のパクスアメリカーナ (アメリカを 中心とした世界平和と繁栄)を背景とした、 明るく健康的な、誇りと情熱にあふれた、若 者の冒険と恋と遊びのエッセンス――それが 「サンセット77」の世界なのであった。

Yotsuji. あの当時の僕らには、「サンセット77」 の世界は、まさに“宇宙”の出来ごとみたく 感じられてたんですよ。ひたすらカッコイイ。 今は、そういうものがないから、子供たちに そんな思いを抱いてもらえるような作品にし たいんです。

MA.お話を伺って、疑問が氷解していくようです。

Yotsuji. 「サンセット7」の中で、主人公が酒場 で突然机に上がって歌を歌いはじめる。それ は、ストーリーからしてもおかしなことなん ですよね。けれどカッコイイんですよ。そ をやりたいんです(笑い)。まあ、表現できて るかは別ですけどね。キッドが拳銃を回しな MISSING は少し難しい会話の面 白さも、よくわからな いけどカッコいい!”と思って欲しくてやっ ているんです。申し訳ないんですけどね。 年 齢の高いファンの方が色々お手紙くださるん ですが、イメージが違うとか、キャラの性格 が、なんていう……。 こちらはそういう意識で やっている部分もありまして……。

“イェーイ”は男同士で・・・

MA.あの”イェ~イ”というフレーズは?

Yotsuji. テレかくしですね、一種の(笑い)。やっ MISSING はり”カッコよさ”ばかりだけだとテレちゃ すよ。“カッコつけてんだぞ!”ってね。僕な んかも子供とよくやるんですよ。そのときは 何か、男同士の合言葉みたいな気分があるん ですね。子供はまだ5歳ですけど、やっぱり わかってるみたいですね(笑い)。子供たちが、 カミソリアイザック”とか”エンジェルお 町〟とかフルネームで覚えてくれてたりする ので、嬉しいですね。そういったすべてをカ ッコイイ”ものとして受けとって ば、成功だと思っています。

MA.子供たちを意識するほかの部分は?

Yotsuji. そうですね。 子供は死なない、とか、 死んでも血を出さない、とか。とにかく、こ ちらが楽しんで作っている部分が伝わって欲 しい、と思うんですね。僕らの「サンセット77」 が、彼らの「ブライガー」になって欲しいん です。

MA.アステロイドのウェストJ区9番地!

Yotsuji. サンセット通り7番地なんです(笑い)。 作画とか、ご苦労も多いと思いますが、 子供たちのための“カッコイイ” J9を、ぜ ひともがんばって作ってください。今日は、 ありがとうございました。

May

Comment [For Galaxy Cyclone Braiger, My Anime]:

実に声優さん、つまりキャス トには満足しています。声優さ んたちも、ノリまくってくれて ますし(笑い)。 声優さんたちは、マジで自分 が主役なんだ!と思っている んですね(笑い)。だからカーメ ンカーメンが登場したときなん かも大変で、ダブルキャストで やらせろと、俺が俺がとアテよ うとしまして……………。それにレギ ュラーで出演してくれている野 島昭生さんは、J9メンバーの 4人のうち誰かを殺し、自分を メンバーの役にしてくれとうる さいんですよね(笑い)。 第28話でお町が、まあベッ ドシーン”というんでしょうか、 そんなとこまであって大変だっ たんです。お町に愛着を感じて、 初めて、前後編のメインにした んです。”愛してる”の”だの で、演技のほうもリテーク続出 で大騒ぎでしたね。麻上さんに “経験不足だ”と文句をいったり で……(笑い)。 まあ、お町は男の“好み”とし て作った部分がありますしね(笑い)。

ポップでスピーディでロックフ ルなアニメシリーズを目指しスタ ートした、「銀河旋風ブライガー」 もいよいよあと数本をもって、J9 シリーズ、パートⅡに突入する時 期となりました。数々の反省点は ありますが、スタッフ一同のガン バリによって、ばかな男(私)も 世間に多少、顔向けの出来る作品 ができたと、涙ながらに喜んでい る毎日です。 しかし、まだまだ未熟、他の有 能なディレクター諸氏に、せめて 追いつくよう、ガンバラなくては と、J9パートⅡに向け、自分に 叱咤しておる次第です。 けにでサの!でんズ国熱疾を慎をな 私、昨今アニメ制作にあたって は、参加するディレクターを目標 に、劇中歌を歌ったり、声優とし て参加したり、ブルースハープを 吹いたり(山本優氏にも、近年そ れに近い傾向があるが、氏の場合 は、目立ちたがり屋なのであって、 私のクリエイティブ精神とは大い に異なるのであります)して、作 品に己のすべてをさらけ出すよう に心がけているわけですが、「ブラ イガー」においては、その精神が好 みとして多少強く、はたまた、色濃 く出た事が快感となって、今、体 中を駆けめぐっています。一九八 二年、初春、昼、告白します。 私 は、アニメディレクターではなく、 実はロックンローラーになりたか った……………のです。ローリング・ス トーンズになりたかったのです。 「何だこの野郎! 文句あるか!」 このスピリット、大好きなのです。 イッツ・オンリー・ロックンロー ル、だからライク・イット。たか が、アニメーション、だから大好 きなのです。 話がまったくつながりをもたな いので、ここでゴマカシを一つ、 「イェーツ!!」 先日、「ブライガー」の主役、ブラ スター・キッドの声を演じてくれ ている、塩沢兼人君の結婚式(お ひろめパーティー)が、盛大に行 われました。私、ロックンロール ・アニメーション・ディレクター (二〇〇〇字の原稿依頼なので、 なるべくカタカナを使い、文字数 をかせいでいるのです)は、不謹 慎にも、宴なかば、こっそりと会場 を抜け出し、中野サンプラザへと 疾風のように向かい、燃え上がる 熱気の中へ突入してゆきました。英 標 国のロックバンド“プリテンダ ズ”を見にいったのです。もちろ ん、パーティを抜け出してきたの ですから、黒の上下の正装。コンサ ートは始まっていたのですぐ椅子 の上に立ち上がり、ズシンとくる サウンドの波に同化していったの ですが、アンコールが終わり、会場 に明りがともったとたん……自分 は若くない(そう若くない)んだと いう衝撃波がザワザワと押し寄せ てきたのです。スタイルのせいもあ るのですが、とにもかくにも場違 いこの上なし、といった感なので す。しかし、私は逃げませんのでした。 その中で一人のパワーある、ロッ クンロールばかとして、堂々と胸 を張り、会場を去ってきたのです 美しい!!!)。で、結論。それは、 ばかの精神を遺憾なく、常に発揮 できる事が、今、私にとっていち ばん大切だという事。 ばかな男が 作る「ブライガー」、今まで見たと ころで、どうお思いですか? 「まだばかになりきっていない!!!」 そんな声が聞こえてきたような 気がします!。たぶん、それは天 からの声だと思います。 サンライ ズの今はなき社長、私にとってア ニメ界でただ一人のボス、岸本さん の声です。「ブライガー」放映の直 前、私は、この、私にとっていちば 大切な人を失ってしまいました。 実は本当に批判してくれる人を失 った私は、ばかになりきってアニ メーションを作ってゆくしかない のです。 でも、くじけません。これから 多くの面白いアニメシリーズ をどんどん作り、子供たちに提供 してゆくつもりです。それでは、 ばかな男の「ブライガー」、これか らも応援よろしく。

PS 「ブライガー」㊙裏話 その① アイザックのエリの色 は、初めは黒だった。し かし、まちがえて赤にぬ ってきたのを見て、私は 叫んだ。「赤でゆこう、俺 はハデ好きだ!」 その② ブライリードが出てく る時の炎は、実は赤だっ た。しかし、演出の康村 君が叫んだ。「正義の炎は 青だ!」 それで青になっ た。 その③ 第26話の幻のレコード 「Gブルース」は、実は、 山本正之氏が歌っている。 私は叫んだ。「よし、オレ がバックでブルース・ハ ープを吹こう!!!」そして 「Gブルース」は、でき上が った。 その4 第28話、お町の愛のシ ーンは、実は、放映の3 倍強あった。そして、ア フレコ時、麻上洋子さん は、まじめに、セクシー な声を出していた。私は 叫んだ。「オレは洋子にホ レたぜ」!!

Interview [For Galaxy Cyclone Braiger, My Anime]:

詳報が待たれていた「J9II」 がついに始動しはじめた! 企画 が煮つまってきたとの情報をキャ ッチした取材班は、四辻たかお氏 にアタック! 重要な情報を得る ことができたのだ!

MA. 「J9II」の舞台が設定さ れたとうかがいましたが?

Yotsuji. ええ。今回は、作品世界の 背景にウソをつこうと思いまして。

MA. というと?

Yotsuji. 僕たちで一つの太陽系、つ まり惑星がどう並びどんな星があ る、それを創り上げてしまおうと。

MA. 別の太陽系を想像するわけ ですね、どこかの宇宙にある。

Yotsuji. まあ、そうとってもらって もいいんですが・・・・・。

MA. この太陽系なのですか?

Yotsuji. まあ、そこらへんはまだ決 定してないし、「J9」のラストが 「J9II」へと続くということで 今回は勘弁して下さい。

MA. わかりました。それでは、 「J9II」でのキャラクターはど うなりますか? 現在のキャラた ちを残すのでしょうか?

Yotsuji. いえ、まったく違います。歴 史的に「J9」が終わったあとの、 何百年後、何千年後かの物語なん で、「J9」という“伝説”がある 世界―これは「J9」のとき以上 に”悪”のはびこる世界でもある わけですが、そこで”何か”や てやろうという男たちが集まって くる……。そういう話なんで すね。

MA. 「J9」にあった”仕事” のイメージはどうなるのでしょう。

Yotsuji. さらに目的意識がはっきり しますね。恨みつらみをはらすと いう仕事ももちろんやりますが、 単に仕事が面白いだけではなく “何か”目的意識が強くなってき ている、といっておきましょう。

MA. 声優さんは、どのように?

Yotsuji. 今のままで残したいですね。 けれど主役は替えたいです。

MA. 今回の主役チームは、何人なのですか?

Yotsuji. 7人なんです。しかし物語 の中心となる集まって来た男たち は、何十人もいるのですが、この 7人(一人は女です)が一応、主役 でロボットを動かすんです。

MA. キャッチフレーズというか 意識されたイメージは?

Yotsuji. 「荒野の七人」ですね(笑い)。 今回はオートバイを使いますし、 この7人が横一列でオートバイに 乗ってくるイメージなんですね! ロボットを動かすときも横一列で やらせたい(笑い)。

ここで、今回も原作を担当 する山本優氏にもお話をう かがった。

MA. 山本さんの「グレン ガー」のイメージは?

Yamamoto. そうですね。誤解を 恐れずにいうなら「新選組」 ですね。ただこれは、企画 書という、ごく内部的なも ののうたい文句であり、決 して作品世界がそうだというつも りではありません。血風録をやるつ もりはありませんからね(笑い)。

MA. では、どのような意味で?

Yamamoto. 人間関係の中にそういう部 分を出してゆきたい、ということ と、べつに”倒幕”という意味で集 まっているんじゃないですが、そ の世界が〝幕末〟的なイメージを もっているわけです。 くれぐれも、〝サムライ”という イメージではないし、やはりそこ で表現したいのは、彼らの”青春” ですね。

MA. もう一度、四辻さんにお願 いします。今の山本さんのイメー ジへの補足など……。

Yotsuji. そうですね。新選組とは違 いますけど、〝掟”ぐらいはありま すね(笑い)。

MA. どのような?

Yotsuji. かわいい子には声をかける (爆笑)とか、人類みな夫婦とか(笑 い)、美男子で派手でなければ、男子 ではないってのもあったな(笑い)。 掟といっても気軽なものですよ。

MA. 「J9」と特に意識して変 更された点は?

Yotsuji. マジな部分をふやそうと(笑 い)、人間もふやしてみたんです。 というと?

Yotsuji. 「J9」での反省点は、実 はあの番組を見て、うちの子供が テーブルに足をあげるようになっ たんですね(笑い)。「キッドがや ってる」といわれると父親として は何もいえなくなり……(笑い)。 それじゃいけないと、それをなぜ 悪いかと怒る奴を出さねばいけな い、と思いましてね(笑い)。

MA. なるほど、山本さん、最後 にまとめてファンへのメッセージ をお願いします。

Yamamoto. 今回の「J9I」は、あく まで「19」をふまえたものです。 そしてそこで描きたいことは 春の形”であり、敵対する青春群 像〟のあり方なんですね。「J9I」 の舞台世界への転換こそが「J9」 のラストとなるわけで、こちらの 方にも御期待下さい(笑い)。

MA. それでは〝太陽系を創る” というニュアンスは……?

Yotsuji. まあ、そこらへんは来月に でも(笑い)。

MA. そうですね。よろしくお願いします!

Monthly Comments & Q&A’s

Animage (for “GALAXY CYCLONE BRAIGER”, 1981-1982)
  • March ’82: 某製菓会社のカールというスナッ クのコマーシャルご存じですか。 のまわりにひげをはやした田吾作ど んというふんい気のおじさんが出て くるアニメーションCM。バックに 流れる歌は三橋美智也さんだったかな。 ヒコネノリオさんの手によるほの ぼのとしたこのキャラクターを使っ てバラエティーショー的なアニメー ションがつくられたらおもしろい。 いなかっぺふうのほのぼのおじさん たちが歌や踊り、コントに挑戦する。 コントも本格的なコント作家の方た ちに10分ぐらいずつ好き勝手なもの を書いてもらってそれをつないでい く。そして、いなかっぺおじさんに はSFの世界でも活躍してもらおう。 そんなアニメーションによるバラエ ティーショーが夢といったら夢かな。 尊敬するヒコネさんにはもっとも っと活躍していただいて、日本のア ニメ界を背負っていってほしいなと 思います。
  • April ’82: 各話によって作監監督が違うので、 全員を紹介することはできません。 そこで今回は作監のまとめ役という か、相談役でもある菊池城二サンを 紹介しましょう。 菊池サンは現在41歳、約20年のキ ヤリアを誇るベテラン。物事にこだ わらない飄々とした人物で、クール な感じがします。この番組ではそれ ぞれのキャラクターのふんい気を楽 しく表現していただいています。目 のあつかい方や口もとの処理など、 デリケートな部分はさすが!ファ ンが多いのもうなずけるところです。 これまでの作品は「グレンダイザ !』『キャプテンフューチャー』 『スタ ージンガー』『アーサー』など、数 え上げればきりがありません。代表 作は4年前放映されて人気を呼んだ 『キャプテンハーロック』でしょう か。本人も気に入っている作品のひ とつだということです。 現在、4週に1~2本担当し、そ れに作監のまとめ役と、多忙でしょ うがこれからもよろしく!
  • May ’82: 39話の完結に向けて『ブライ ガー』は大団円の準備に取りか かったところです。最後の5本 くらいで決着をつけるので、こ れはもう少し先の話ですが、 月の放送分では、カーメン・カ ーメンの比重がだんだん大きく なっていきます。この謎の人物、 済んでしまったこと だから白状してしま いますが、じつはあ れ、山本正之となん わたくし四辻たか おによる演奏であり ました。キッドが現 れるシーンにときど き流れるブルースハ ープの音。あれもボ クがやっているので す。『ブライガー』は 珍しくそう入歌を6 曲も作りました。い ずれもシングル盤に なる予定ですが『もいちどブル ース』だけはレコード化いたし ません。ボクにとって幻のレコ ーディングでした。
  • June ’82: 『ブライガー』もいよいよ6月 いっぱいで終了。最後の結末に 向けて、33話あたりから物語は 気に動きはじめます。登場人 物の行く末も気がかりなところ ですが、第38話「金環食に別れ 歌」では、マカローネとグラタ が死にます。このふたり、 こうして1本のシリーズを終 えると『J9』を映画化したい なぁ、という意欲がわいてきま す。とはいっても、別に具体的 な話があるわけではなく、これ はあくまでも私の個人的希望。 したがって、ここだけの話で すが、いつかやれたらいいなぁ ・・・・・・ということは考えています。 やるとしたら当然、オリジナル。 と、まあそんなことを.. ところで『ブライガー』の最 終話では、この回でのみ使用す 挿入歌を作りました。 そして ラストの5分間はこの音をか けっぱなし! これ以上書くと次号のネタが なくなってしまうので、詳細は 次号でお楽しみに!
  • July ’82: J9シリーズ・ハ 河旋風ブライガー』は6月2 放映の第3話をもって終了しま す。最終話のタイトルは「AB AYO (アバヨ)」。「アバヨ」って ことば、いいでしょう。サヨナ ラとちがって、また会おうって いう余韻があるんです。英語で いうとso long かな? この「アバヨ」はキッドが代 表していいます ひとりひとり にいわせたかったのですが、こ のへんはパートⅡとのからみも ありまして・・・・・・。 塩沢兼人さん に、本当のアバヨをいってもら います。 ところでこの最終話、ラスト の5分間は挿入歌が流れっぱな しです。曲はもちろん山本正之、 そして歌うのは山形ユキオ。こ の「アバヨ・フライ・バイ」と いう曲、ロックフルなアニメを めざしてきたブライガー』に まさにヒッタンコの 歌。ラスト・メッセ ージはこの音楽にす べて記します。
    なお、『ブライガー』 2枚目のLPは6月 2日発売です ヨロシク!! そして 最後までご声援、本 当にありがとう!

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