1981
February
Animage [pg. 52]

Toshio Katsuta’s Production Diary:
原作よりコミカルな脚本を
中部ヨーロッパに伝わる伝説をモチーフに、チャイコフスキー (ロシアの作曲家) が姪のために作った話。それが、バレエでも有名なこの『白鳥の湖』なんです。でも、それをそのままのイメージでアニメにしたら、とても子どもにはハイブローすぎる。もっと楽しく、よりコミカルに、しかもドラマチックに—ということで、脚本を「ながぐつ三銃士」の布勢博一氏に (55年・堀決定)、演出を「長靴をはいた猫」(5/15)、「森は生きている」の矢吹公郎氏 (決定) にお願いしました。
やさしさで描く”作画”
さて〝目で見る童話〟をポリシーに、原作には登場しない動物を使った楽しいシナリオができあがったのは6月7日。いよいよ作画・美術インです。スタッフは「キャプテン・フューチャー」の名コンビ、野田卓雄・辻忠直両氏にお願いしました (決定)。SFもこの作品も、表現方法がちがうだけで〝おとぎ話〟です。おとぎ話を描くには、やはり、やさしい人でなければと思います。その意味で、おふたりなら太鼓判をおせますね。
音楽録音はウィーンで!!
さて、つぎは音楽です。企画段階から「ウィーン交響楽団」にと決定していました。そこで、ウィーンへ飛び、首席指揮者と打ち合わせ後、録音!!! できあがったテープは、もちろん抜群!!! しかも、映画史上初の “PCMデジタル録音機” (雑音やひずみを完全に取り去る録音機) 使用ですから、すばらしい音です。(10/4 56録音)
さて、残るはアフレコのみと一息ついていたら、2月14日に2500枚のセルが盗難に!! 現在、連日徹夜で再制作中です。
