1981
February
Animage [pg. 58]

Interviews:
Masami Iwasaki:
AM:『水戸黄門』を素材にしたSFアニメはもっと早く出てても不思議ないじゃないかって気がするんですが……。
Iwasaki: そう思うでしょ? ダレでも1度は考えたはずなんです。だけど、あまりに発想が当然すぎて、逆に二の足を踏んでたんじゃないかと思う。あれほど、痛快で人気があり、しかもアニメにピッタリの素材を放っておく手はないんですが……。ウチはそういう点ではあつかましいから、ぬけぬけと手を出したしだい。どうせやるならと、設定からキャラのネーミングまで、徹底して『水戸黄門』的にしてね。パターンとしては、1話完結型にして、毎回手を変え品を変えていろんなタイプのワルを登場させる。深く考えさせないスカッとしたものにしようと思ってます。
Katsutoshi Sasaki:
AM:『トライダー』のイメージとはガラッと変わりそうですね。
Sasaki: ええ。『トライダー』の経験を生かし、その上で『トライダー』ではできなかったことをやってみたい、と思っています。というのも『トライダー』は設定が現実世界に近かったからキャラの行動に制約があり、その点で少々欲求不満だった。今回は空想世界なんで、おさえていた想像力を爆発させたい。ただ、むずかしい面も多い。『水戸黄門』というのは段取芝居でね、最後の”ひかえい!”に持っていくためのこまかいプロセスが必要。それを30分の1話完結でどう描くか? 『トライダー』とはちがう意味で制約があるわけです。それと、今回の主人公・ミト王子は絶対権力で大人を裁く。痛快はいいけど、ナマイキに映らないよう気をつけなければね。
November
Animage [pg. 64-65]

