1985
January
Animedia [pg. 6-9]



Interview(s):
- Yoshiyuki Tomino
February
The Anime [pg. 25-27]



Animedia [pg. 138-139]

●3月2日(土)夜5時30分 名古屋テレビ系・テレビ朝日系で放映開始
『エルガイム』が2月で終了、3月2日から『Zガンダム』(仮題)が登場する。製作も着々と進んでいる。今月は、新しく決定したキャラクターを大紹介!
エゥーゴとティターンズの対決が中心!
この物語は、多感な少年カミーユを中心に、地球の汚染を阻止しようとする反政府組織“エゥーゴ”と、政府の秘密組織“ティターンズ”との対決が中心となりそうだ。
さて、この“エゥーゴ”の中核になっているのが、あのシャアである。現在はクワトロ・バジーナと名乗って地球連邦に勤務し、様子を見ている。そして、カミーユは彼との出会いから組織へと参加する。
また、元ティターンズの優秀なパイロットのエマ、カミーユの学校の先輩メーズンもメンバーに。彼らをまとめるリーダーがブレックス准将だ。
一方、自分達がライト・スタッフ(選ばれた人々)とプライドをもつティターンズの総指揮官はバスク。ライラ、カクリコンはともにティターンズの若き戦士といったキャラだ。
April
Animedia [pg 16-21, 66-82]



August
Animec [pg. 29-34, 51-60]


Animedia [pg. 128-131]


人間ドラマが息づく「ガンダム」
ロボットの魅力プラスアルファ”がなくては、これからの人気アニメ戦線は生き抜いていけない!?!?! 現在放映中の3本のSFメカ・ロボ作品にはそれぞれプラス”何か”があるのだ。エース格の『Zガンダム』には前シリーズから引きつがれた、人間が人間であるがゆえに生まれるドラマがその根底に息づいている。さて、本数減少などパワー低下の感が否めないSFメカ・ロボ作品の救世主的存在ともいえる『Zガンダム』。内田健二プロデューサーは「SFはメカのみに・・・」のコンセプトに対し「正にその通り」と。人間ドラマとしての面をクローズアップするとらえ方は、制作サイドの意図にも合致しているといえよう。ただ、〝新しさに固執して、『Zガンダム』を考える時、問題になるのが、第1話の冒頭部分や第12話のジャブロー降下作戦といった『ガンダム』をなぞるような部分。果たして、『Zガンダム』は『ガンダム』のいわゆるパートⅡなのか否か、ということをいま一度考えなくてはならないのだ。
表現の広がりに対応して!!
例えば1話のシャアが2名の部下を引き連れ、グリーン・ノア2ヘティターンズの新開発MS・ガンダムマークⅡの偵察に現れる場面、さらにその開発に携っていたのが主人公カミーユの父であるという設定、ついにはその際の混乱にまきこまれてカミーユがマークⅡに乗り込むことになるそのシチュエーションはまさに旧『ガンダム』の冒頭部分そのものであるとさえいえるのだが・・・…?「『ガンダム』と同じ世界であるという点では確かにパートⅡですが、直接的な関係がないという意味では違う作品です」カミーユの足跡は、アムロのパターンを脱却でき得るのだろうか?「それにこの5年間に環境がかわりましたからね」ん? 環境?「例えばマンガなんかでは、『ガンダム』の頃は手塚さんの延長線にあったのが、今では大友さんのマンガが支持を得てる。それだけ表現が広がってきているから、それを生かしていかなきゃということです」
『ダーティペア』初川則夫プロデューサー
新しいロボット物に期待します
SFロボット物というのは、長い歴史を経てきてある程度完成したものになっていると思いますね。特に『ダーティペア』と同じサンライズは、SFロボット物をこれまで数多く作ってきて、そのあたりのノウハウはちゃんと掴んでいらっしゃると思います。その反面、そろそろパターンが出つくしたという印象もないではないので、これからも新しいアイデアを出して、頑張って面白い作品を作って下さい。
前作の『ガンダム』は、それまでのアニメの枠を越えたリアルさによって、大きなブームを呼んだ。人間ドラマのリアルさと、それを成り立たせるための背景のリアルさの両方によって『ガンダム』は成り立っている。こうして描かれた『ガンダム』で、人はニュータイプとして目覚めるべきだとしながらも、同時に「人はそんなに簡単に変われるものなのか」という疑問が提出された。確かに難しいことだが、それでも人は変わっていかねばならない。前作は個人としてのニュータイプの誕生を描いていた。そして『Zガンダム』は、人類全体のニュータイプへの生まれ変わるためにもがき苦しむ人間を描こうとしているのだ。
『ステップジュン』高橋尚子プロデューサー
ジュンのために頑張って下さい ジュンもヒーローの皆さんも、愛のために行動しているのは一緒だと思うんです。それが大きいか小さいかの違いで。ただ、『ステップジュン』って、身の回りの出来事が大事件に感じられる、ほんの小さな世界の物語なんです。でもジュンがそんなことでいろいろ心を悩ますことが出来るのも、ヒーローの皆さんが全宇宙の平和のために戦って下さってるおかげなんです(笑)だからこれからも平和を守るためにガンバってほしいですね。お願いします(笑)。
カミーユの成長を追ってほしい
「あと、誤解してほしくないのは、『Zガンダム』では別にモビルスーツを見せたいわけでもないし、政治ドラマを見せたいわけでもないし、エゥーゴの理念を見せたいわけでもないんです。それらはあくまで、リアルな背景にしか過ぎないんです」となると、必要なのはカミーユ?「ええ、ガンダムの世界の中で、カミーユがどう成長していくのか、ニュータイプとして目覚めていけるのか、というのがポイントですから。リアルさというのはそのポイントを引き立たせるための手段であって、目的ではないんです」
もちろん、熱狂的なメカ・ロボットファンを満足させられる、メカ・ロボットアクションの娯楽性の充実は不可欠の要素ではある。しかし、この『Zガンダム』という物語の本筋は、カミーユの成長物語なのである。「カミーユと一緒になって『Zガンダム』の世界を探検してもらいたいんです」カミーユをめぐる世界が、今後どういう展開を見せ、カミーユ自身にどう関わっていくのかを探ってみよう。
強化人間のできるまで
一年戦争におけるニュータイプの活躍を目の当たりにした連邦軍が、他人とわかりあえるなどという戦闘には余計な部分以外のカンがよく、精神的肉体的に優秀であるという部分のみを利用するために開発しているのが、この強化人間だ。地球各地に散らばる数々のニュータイプ研究所は、ジオン公国のフラナガン機関の研究成果などを基に、精神的なプレッシャーをかけて、精神的なパワーを引き出そうとしている。またサイボーグ化以外のさまざまな方法を使い、肉体的な強化も行われている。
だが、過去の記憶を増幅されたロザミアはその記憶ゆえに死に急ぎ、フォウは兵器としては不必要な相手とわかりあえる能力を持っていたばかりに悲劇を招くことになってしまう。
木星はニュータイプのエルサレム?
木星帰りのシロッコ、さらにはその部下たちにもニュータイプの匂いがする。そういえば、前作でもシャリア・ブルという木星帰りのニュータイプがいたが……。ティターン(タイタン)の名を持つ衛星を従えた木星には、ニュータイプを生みだす『2001年宇宙の旅』のモノリスのようななにかが存在しているのだろうか?それとも、この時代でも往復2年かかる木星への苦しい旅が、彼らをニュータイプに変えてしまうのか?木星の重力への嫌悪が彼らを重力から解放させるのか?
エゥーゴの仕組みはどうなっているの?
反地球連邦組織であるエゥーゴは、ガンダムマークⅡ奪取事件までは、デモや秘密集会といった運動をしていたものの、表立って武力闘争を行うには至っていなかった。だが、アーガマがガンダムマークⅡを奪取してからは、かなり公然と行動を起こすようになり、例えばグラナダではアレキサンドリアがアナハイムに出掛けている隙に連邦軍のサチワヌを奪取して色を塗りかえエゥーゴの船にしてしまったりする。しかしそれでも表面上は連邦軍のふりをし続けている。なお、エゥーゴにおける少佐や中尉といった階級は、連邦軍在籍時のものをそのまま使っているに過ぎない。というのも、エゥーゴ独自の階級のシステムというのは存在しないために、慣用的に連邦軍の階級を使っているからだ。従って、必ずしも上の階級の者が偉いとは限らないようで、かなり柔軟な組織となっている。もっとも逆にそれがネックとなって、軍隊としての規律が取りにくいのも事実だ。
カミーユに旅立ちの時が来る
さて、そのカミーユだが、最初のエゥーゴというものもろくに知らない状態から、今や反地球連邦組織にとって必要な人間へと成長してきている。内田プロデューサーのいうように、『Zガンダム』をカミーユの成長の物語として見てみると、カミーユがいかに恵まれた環境にいるかがわかる。地球連邦に軽い反感を抱いてはいたものの、何も知らなかったカミーユにとってよき家庭教師ともいえる存在だったのがシャアだった。しかも、カミーユの隣にはエマというお姉さんがいて、いろいろと質問してくれるのだ。これでは勉強出来ないほうがおかしい。しかし、こうして家庭教師について勉強していると、ご立派な家庭教師がケムったくなってくるというわけ。こうして用済みになった家庭教師は、ヒッコリーからさっさとカミーユのいない所に追いやられ、代わりにアムロが登場する。アムロの役割はひねくれた先輩役というところか。シャアに比べて、カミーユにはより身近に感じられるアムロは、ララァの後遺症でずいぶんとまいっている。しかし、カミーユやベルトーチカと触れ合ううちにアムロは次第に立ち直っていく。その姿を横目で見ながら、カミーユはフォウとの出会いに身を焦がす。しかし初恋は常に悲しい結末を迎える。フォウを失ってしまったカミーユは、アムロから離れ、再び宇宙へと戻っていく。こうしてカミーユは独り立ちしていくのだった。
セイラさんは今何をしているのか
先日の東京映画祭で、セイラは登場しないのかというファンの質問に富野監督は、でてきませんと答えた。ではセイラは今どうしているかと気になって調べてみたところ、ニュータイプの可能性の高いセイラは、アムロと同じように地中海沿岸の屋敷に幽閉されているということがわかった。ニュータイプの上にジオン・ズム・ダイクンの一人娘ということで監視の目も厳しく、当分ガンダム復帰は無理とのことでした。
第21話で、流れが変わる
そして、第21話がやってくる。宇宙へ舞い戻ったカミーユを待ち受けていたのは、ティターンズの一員となり、新型戦艦ドゴス・ギアを受け取ったシロッコと、その部下としてガブスレイのパイロットとなったジェリドとマウアー、そして、ニュータイプの気配を漂わせるサラたちジェリドを軽蔑しながらも大切な部下であるサラたちを任せるシロッコ。そしてマウアーに接近する気配を見せる彼にとって、ティターンズも自分の野望のための道具にしかすぎないようだ。その自信に満ちた姿は、若き日のシャアを思い出させる。それに対して、カミーユの戻ったアーガマにはもはやシャアはいない。シャアはカツを連れて、月へ向かってしまったのだ。しかも心を許せる幼なじみのファもパイロットの訓練に行ったままだ。孤独なカミーユはシャアやアムロといった保護者の手を離れて、一人で敵と戦わなければならないのだ。そうした厳しい状況の中で繰り広げられるシロッコやマウアー、ジェリドたちとの戦い。そんな中で、カミーユはニュータイプとしての才能を、次第に開かせていくことになる。
新たな鼓動、Zガンダム始動
しかし、いかにニュータイプの素質にあふれるカミーユと言えども、惜し気もなく新型MSを投入してくるティターンズに対して、ガンダムの改良型であるガンダムマークⅡでは歯が立たない。そこで登場するのが待望のZガンダムというわけだ。さらに、Zガンダムとともに訓練をへてパイロットとなったファも、カミーユのもとへ帰ってくることになる。さらにファの登場は、カミーユを保護されていた立場から、保護する立場へと大きく変化させることになる。それは当然カミーユの戦いを、そしてカミーユ自身を変化させることになるのだ。こうして、カミーユの成長物語は、新たな展開を見せ始めようとしている。メカの魅力のアップとともに、その人間ドラマもよりハードにくり広げられるのだ。
新OP制作中
8月中旬オープニングが変わる!!同時にオープニングテーマも新しくなり、新人の森口博子さんが歌う。8月5日、キングより発売予定。曲は前作と同じニール・セダカで富野監督自らアメリカへ渡り入念な打ち合わせを行ったということだ。
October
The Anime [pg. 25-35]



My Anime [pg. 15-29]



Monthly Comments and Q&As
Animage (written by various people):
- January ’86: 「ワハハハ、ワシはティターンズ星地球侵略軍司令、バスクオムじゃ。出でよジェリド」 「イーツ、お呼びですか、バスクさま」 「よいか、お前にはモビル獣バイアランを与える。地球侵略の第一歩として、まず日本を征服するのだ。行け、ジェリドよ」 「うわー。助けてくれ~」 「たいへんです、東京にモビル獣が」 「ブライト博士、すぐにガンダムZを」 「よし、カミーユくん。ガンダム出動!」 「フフフ、われらティターンズ星人の科学力の前には地球人などサルも同然」 「くそー、このままでは……」 「カミーユくん、Zフォーメーションだ」 「クワトロ隊長!! よし、合体だ。エマ、カツ行くぞ。Zフォーメーション、合体!!!!」 「うっ、地球にこんなメカがあったのか!!!」 「くらえ、必殺Zアターック!!!」 ガァーン!!!! こうして地球の平和は守られた。頑張れカミーユ。負けるなガンダムZ。(Shinji Takamatsu)
