Mataji Urata

1978

November

Interview, w/Nobutaka Nishizawa, Kenji Yokoyama [Animage, for Galaxy Express 999]:

Animage:「999」のテーマとメルへンSFという新ジャンルの作品8のとらえ方は?

Yokoyama: 999 のもつテーマやメルヘンは、ともに人の心にある世界のことなんです。 汽車が宇宙に旅立つからメルヘンの世界でもりますがね。 テーマは、 ピノキオの逆でいくものですから、人間にあこがれたピノキオと機械人間に のあたたかい感じのする作品にしあこがれる人間の違いだけです。永遠の生命を求めて旅するなかで、人間はなぜ生きるのか、人間の幸福とは何かなど、人間が生きていくことにおいて、つねに持ちつづけていく心を追求していきます。フレームはSFですが、それにとらわれず、宇宙空間に煙をなびかせるなどの荒唐無稽さをどんどんだしていきたい。 SF的に分析したり、理論ずくめで作品を作りたくないのです。 原作の味をこわさぬようファンタジーの世界で、まとめていきたいんです」

Animage: メルヘン的な部分の表現方法をいくつかあげていただけますか。

Yokoyama: 「音楽の面でストリングス(弦)を中心に大編成を組み、メルヘンの部分や各場面の情感を、 空間で何重にもなって響く弦とスキヤットで表現させました。 それが、どの程度まで表現できてるかはベつとして……。全体の作りとしては、 手づくりのあたたかい感じのする作品にしたい。 最初は実写をはめこんだりとか考えましたが、いまの基本的ワクの中で最大限それを試みることにしました。 メインスタッフが同じ年代で、SLの最後も見届けているし、部品がどうの、 駅弁はこうだったと、いいたいほうだいいって楽しくやっています」

Animage: 演出の面で「999」の持つているメルヘン性をどう特色づけますか。

Nishizawa: 作品のイメージが動ではなくなので、視聴者の人々が舞台劇を見ている感じになるよう画面を構成しました。 メーテルと鉄郎の会話でも、たがいに向き合っロングショットで見せる。 その間、カットはまったく変えません。ですから、作品全体のカット数も少なく、 一本でカットくらい。ふつう30~400カットですから、いかに少ないかがわかるでしょう。その少なさがゆっくりとした静けさ、叙情性を出せるわけです。また、メーテルの持つ神秘性を出すために、 プレス)をとる。ことば数をおさえ感情的にならぬよう語らせ、音楽を加えたところで、 ファンタジー性をうち出させようと努力しています。 舞台劇の静がメルヘンになるよう」

Animage: 最後に、 背景美術におけるメルヘン・ファンタジーの世界の演出方法を.

Urata:「メルヘン的要素を色で表現するにも、ストーリー抜きには考えられないので、イメージをこわさぬよう色カラーの個性を豊かに作っていくことでしょうか。 作品は宇宙が舞台なので、いくらでもイメージをふくらませられます。空が赤でも、グリーン、 エメラルドであってもよい。 世界全体がブルーでもよいわけですから。 第1話での前半をスクリーン、 ハダの色、コスチュームなどをオリーブグリーンでまとめましたが、これからは日本画的要素、 油絵タッチなどの手法を取り入れてイメージを表現していきたい。 いままでの作品のように、つねに地球上のものを基準にして描くというワクがないので、多くのみせる要素がつかえます。 1カット1カットごとの背景に注目してくださいね」

1980

January

Interview [Keibunsha’s Encyclopedia: Galaxy Express 999 Encyclopedia PART 3 – Continued TV Edition]:

Q: 美術の役割を教えてください。
Urata: まぁ、キャラクターを除いた、ほとんどの画面は、だいたい美術で処理されているわけです。特に背景ですね、これを描く人がいなければアニメはできないわけです。そういう意味で、画面の構成から色まで細かいが重要な役割を担っています。
Q: この作品の印象は?
Urata: 背景がもともとある作品ですし、色も宇宙色という統一があるので、作品としてはやりやすい方ですね。
Q: 放送が始まって一年。心がけてきたことは?
Urata: まず原作の雰囲気を壊さないことです。それを第一に心がけますね。それから、出てくる物語が、それほど現在とかけ離れていないので、例えば、下町のラーメン屋とか、その点では扱いやすいですね。
Q: アニメブームということですが、それを支えるファンの方に一言、お願いします。 Urata: このブームを本物にするためにも、アニメの細かいニュアンスをよく汲み取ってほしいですね。それもストーリーから背景に至るまで、という意味で。それからアニメのレベルアップのためにも、見る側からの意見というのがとても重要です。
Q: どうもありがとうございました。なお、総作画監督の湖川滋氏の取材を予定しておりましたが、都合により掲載できませんでした。おわびいたします。

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