
1978
October
Comment [for Gatchaman II, Animage]:
ジュンを「自分で判断のできる女性」にしたいですね。ヒーローのアクセサリー的存在に終わらせたくないと思っています。
1979
August
Feature [“Seiyuu 24 Hours”, Animage]:
ウーマンリブ? お嬢さん?
『スタージンガー」でオーロラ姫『科学忍者隊ガッチャマンⅡ』で白鳥のジュン「サイボーグ009』で003ことフランソワーズ・アルヌール―男の中の女一匹ともうすか、はたまた常識的に〝紅一点〟というべきか、とにもかくにも、女みょうりにつきるキャラクターを3つも独占”し、大活躍中の杉山佳寿子さん。「声優という呼ばれ方はきらいなんですよね。急にそういう呼び方がはやりだして、やってるほうとしてはせまいジャンルに閉じ込められちゃったみたいで、とっても迷惑…」こちらはもちろん初対面。さて、何か話をきりだすべェか、などと思いまどライトマも与えず、開口一番、カウンタパンチよろしく口をついてでてきたセリフがこれである。「知りあいのテレビドラマのディレクターなんかが、声だけしかやらないの?なんていうでしょ。とんでもない、声の仕事にかぎったおぼえなんかありませんよって、あわてで否定するなんてことがしょっちゅう…」「たとえ何と呼ばれようと、いまの仕事が声だけだろうと、私はあくまで、目ざすものは俳優。頑強に俳優であると主張したい」話だけ聞いていると、まるっきり、ちよいとなま意気なウーマンリブのおねえさんふう。目の前にいるのは、オカッパ頭に赤いお花のついたTシャツ、ジーンズスタイルでお目々クリクリ、表情たっぷりにおしゃべりする童女ふうお嬢さん。そのアンバランスに目をシロクロさせながら、こちらとしては、ごくごくツボクなところから質問開始。
『中学生日記』出身
-独身?既婚?「結婚しています。えーと、ことしで”七年目の浮気〟ぐらいかナァ。だけど私、昔の時間的なこと、全然ダメなんです。いろんなとこで、いろいろ違ったこといってるから、あんまり信用しないで…。彼も、グラフィック・デザインの仕事をしているから自由業。結婚しても、だから、役者業つづけるのに何の支障もなかったみたい・・・」-この世界に入ったきっかけは?「私、名古屋の生まれ育ちなんですよネ。名古屋にNHKの児童劇団があって、それに入ってたんです」あっ、じゃあ、あの『中学生日記』なんかに出てた?「エッ『中学生日記』知ってるの?そう、あれの元祖。あの番組はねえ、最初『中学生次郎』ってタイトルで、つぎに『中学生時代』。そのつぎに『——日記』になって…」|名古屋出身の役者さんて、意外とあの番組の出身者が多いんですヨ。中野良子さんとか竹下景子さんとか。「ワーホント、ヘェー、知らなかった。じゃあ、私も大女優になる望みは残ってるんだ」ザッとかくのごとし、べつに“声優論”なんて固い話でなくていいのである。やわらかかろうが、下世話だろうが、高尚だろうが、どんな話題でもホイホイ乗ってきてくれる。楽しそうにコロコロと、つぎつぎに話を飛躍させていく。聞いてる側は、ついついそれに引き込まれ、ともに宙に舞い、ハタと気づいてみれば、話はいつしかあさっての方向へ・・・。「だいたいがハッピーな性格なんですよネ。友だちもそういう人ばっかり。重苦しく全員が黙りこくっている、そんなふんい気って、もういたたまれないのネ。自分でしゃべってニギやかにするか、そそくさと家に帰っちゃうか、とにかく、そういう席には絶対いたくない」
きょうは“オーロラ姫ゴッコ”
一見、25歳ぐらいにみえるが、昭和22年4月9日生まれ。過去オンチでも、これはたしかな3歳。前述のように、地元・名古屋の高校を卒業すると、役者を目ざし即上京。熊倉一雄氏らが主宰するテアトル・エコーに入団(つまり、山田康雄さんらの後輩)。ここへ9年間在籍したあと、現在の青二プ口に移った。「劇団にいるとね、そりゃ定期的にお芝居はできるし、いいんだけど、だんだん安住しちゃうのネ。逃げ場所があるっていうか、ハングリーじゃなくなるっていうか、役者ってそれじゃだめだって思って…」ワカル、ワカル。その正統的役者論に、まじめに納得しかけていると、「役者志望の動機はネ、ホラ、子供のころお姫さまゴッコとかやるでしょ。私、わりとアレ好きだったし、そのゴッコ”の延長でなりたいと思ったんじゃないかと思う。いまだって、アニメの仕事をその延長でやってる部分があるもの。さァ、きょうは〝オーロラ姫ごっこね”なんて」一転、ガクッとくるようなことを口にする。火曜『スタージンガー』水曜『サイボーグ009』木曜『ガッチャマン』とNHK教育『うたってゴー』(ちゃちゃ丸の声をやっている)が一週間のレギュラースケジュール。これに洋画の吹きかえ、CMの仕事などが単発で入ってくるから「結局、週に一日、完全休日がとれればいいほう」という仕事のペースだ。主役級が3つも4つもあると、声を変えるのに苦労しない?との質問には、「画面のキャラクターみてると、自然とその声が出る」といともカンタン。――仕事がいっぱいあるのと、遊ぶ時間がいっぱいあるのとどっちがいい?と何気なく聞いたら、間ぱつを入れず、断固としていった。「そりゃ、遊ぶ時間がいっぱいのほう」
自転車コケて、酒やめる
公称の趣味が「星をみること」と「デパートの屋上でアイスクリームを食べること」。「なんとなく、そういうことになっちゃってるのヨネ。まァ、どっちも好きで、よくやるからいいけど」つまりは、そのときの気分で何だろうと趣味になっちゃう人、何だろうと首つっ込んでおもしろがっちゃうヒトなのである。「だいたいが計画性のない人生送ってるほうで、休みの日に何するかなんてのも、その朝になって考える。うーん、井之頭公園に行ってみるかとかね。つい先ごろまでは、マンション買いに熱中してたなア」現在のスイートホームは、あの、日商岩井の海部さんのオウチなんかもある東京・杉並区久我山のアパート。「手ぜまになってマンション買おうかってことになり、不動産屋やら広告みて都内のマンションをあさりまくったのネ。でも、甲州街道沿いとか、ああいうとこばっかりで、窓を開ければ眼下は車の洪ひとしきり見終わったら、熱がさめちゃった。何でマンション買おうなんて思ったんだろう、いまのアパート、緑はいっぱいあるし、なかなかいいじゃないなんて見なおしちゃったりして」-買うのは、つぎの関東大震災がきていったん、東京がガチャガチャになったあとでいい?「ワー、おんなじこと考えてるぅー。そう、そう、それからでも遅くはない」なんとも話していてアキない人だ。ミセスだが子供はなし。「きっとうまいと思うけど、免許証持ってないから」車はダメ。その昔は左党だったが「自転車でコケて歯折って以来、お酒よりケーキ派に転向した」―自転車でコケて歯折って、どうしてお酒やめるの?「だって酔っぱらって乗って落っこったんだもの。少し飲むとワーっとにぎやかになって、アトサキ考えなくなって…そういうお酒だもんで・・・」といって、決して悪妻にあらず。「料理なんて、まるでダメと思ってるんでしょ。ミソ汁なんか天下一品なんだかお料理はうまいほうなんです」
3日間100円でどうすごすか!?
高卒と同時に上京し、一人暮らしをしていた時期の成果なのだそうだ。「3日間、百円でどう過すかなんて知恵しぼってね。食パン買ってきて、キテレツな加工を加えて食べたりしたんだけど、あとで聞くとそれがフレンチトーストと同じ作り方だったとかネ。でもねー、一人でゴハン食べるのってたまんないのネ」と、いつのまにやら話は一人暮らしで食事をニギヤかにする方法の講義へ。「ありったけの鏡を四方に置いて食べるの。いっぱい顔が写るでしょ。もっとも逆にたまんなくなるところもあるけどネ。写るのは、おんなじ顔ばっかり、一人だーってことを逆に意識しちゃって」(別の顔が写ったりしたらオバケ屋敷じゃ)「顔っていえばねーえ」と、まったく、めまぐるしく話のとんじゃうお方である。「私の写真、一枚としておんなじに写ったためしないの、ホラネ」、持参した本誌をペラペラめくって見せながら、「でもねー、グレタ・ガルボッ大女優も、ぜんぶ違って写ったんですって。こないだ誰かが教えてくれて、それ以来とってもハッピー。私も大女優になる素質があるんだなんてネ・・・あっ、グレタ・ガルボじゃなかったかな、イングリッド・バーグマンあっ、バー「グマンだ」これでは、ご主人も一緒に住んでいてアキないだろうなァ…。
動物園やってみたい!?
公称ではなく、かなり本気な趣味は「本屋をぶらつくこと」。これは「彼の読書量がすごくて、多分にその影響?を受けたみたい」とのこと。ジャンルは問わずの乱読組。「いまはこれ読んでるの」とバッグからとり出した本はD・カネギー著『人を動かす』。目標はあくまで「頑強に俳優になること」だが、具体的には「桃井かおりさんがテレビ朝日でやっている〝祭が終った時”みたいなのやりたい。あれ、倉本聡さんが桃井さんのために書きおろしたんでしょ。この人にこんな役をやらせたいっていって、脚本を書いてもらえるような、そんな役者になりたい」そういった口の先から、「動物園やってみたいなァ、好きな動物ばっかり集めて」などとつぶやいてもみる。いささか、分裂症的ではあるけれど、カオスたぶん、その混沌のごときキャラクターが杉山さんの真骨頂なのであろう。会って3日後、原稿にすべくあらためてメモを開いているうち、知らず知らず顔がほころんできた。なんともホットで心地よい余いん。003に白鳥のジュン、男の中の女一匹に、ついつい杉山さんを選びたくなるディレクター諸氏の気持ちがよくわかる。
1981
April
Feature Article [“Anime Star”, The Anime]:
なにか別のものになることって 昔からとっても好きだったのね!!
杉山佳寿子さんといえば、君はどんなアニメを思い出すだ ろうか? 『アルプスの少女ハイジ』?『科学忍者隊ガッチャ マン』? 幼い少女から動物、男の中の紅一点、はては『1 000年女王』のラーメン屋のおばさんまで、なんとまあ、 色いろな役をこなす人なんだろうと、とても不思議な気がす る。ファンの中にも、ハイジの声と、白鳥のジュンや003 声が、同じ杉山佳寿子さんの声だとは、どうしても信じられ ないという人だっているのだ。 「別に003とハイジが、どこかで結びつかなくてもいいと 思うのね。むしろ結びついたら、こまっちゃう。結びつかな い方が、私として は面白いのよ。 「最初にお芝居をはじめたのは、N HKの名古屋放送児童劇団から。小 学校4年から、中学の2年まで続け ました。 つまり芸歴10年! いろいろな 役もこなせるわけだと、早のみこみ しちゃいけない。 「実はね、私は小さい頃、自閉症で して。灰色の絵なんか描いたわけ。 で、親が学校に呼ばれて、何とかし なくちゃという事になりまして……。 アッと驚くこの事実!で、杉山 さん、近所の言葉の塾”に通うこ とにあいなった。早口言葉や本の朗 読と日を過ごすうちに、 「先生が劇団の試験を受けてみたら、 というので受けたんですよね。性格 の一部が、役者にむいていたんでし ようか、主役クラスの役をよくいた だきました。 杉山さんの話によると、小さい頃 の遊びというと〝ごっこ”が好きだ つたとか。 「おかあさんごっことか、魔法使い ごっこなんてやるんです。そのため に古い布とか、奇妙な形の木の枝と かをとっておきまして、これで扮装 するんです。ところが、あんまりや りすぎるせいか、たいていの子は逃 げちゃうのね(笑)。 何か別のものになっちゃうのが楽 しかったというから、すでに役者む き(!?)の性格ではあった。二コニ コと話してくれる杉山さんを見てい ると、小さな頃に古い布をかぶって 木の枝の杖を持っている姿が、ふと 浮かんできたりして、思わずニヤニ ヤしてしまう。 「今月の「ジ・アニメ」の600人アン ケートで、学生時代になりたかった 職業をきかれたけど、もっと小さい 頃は、探険家になりたかったな。 未 知のものとか場所というのが大好き なのね。インカ帝国とかアトランテ イスとか、男の子みたいなところが あったわね。 未知の世界に挑むことと、新しい 役づくりに挑むこと 何か似てい ると思わない? 「役者って仕事に、あきることがな いっていうのは確かね。新しい役づ くりで苦労は…なんてきかれるけ ど、私は面白くてしかたないの。 小 さい頃の〝ごっこ”の延長みたいね。 ごっこ”の延長なんていっても、 杉山さんの役づくりは大変なもの。 舞台で老姿の役をやった時は、メイ クから衣裳、はては手の感じを老人 に見せるために、研究を重ねたとか。 「作り上げる過程が楽しいわけ。 公 演が終って、ホーツと息をつくでし よう。その瞬間のための過程が、長 ければ長いほど面白いのよね」 なるほど。こちらも原稿を書き上 げて、ホーツとする瞬間のために、 杉山さんと会っている時間が長けれ ば長いほどよかったりして…!? さて、高校を卒業した杉山さんは、 芝居の道に進む。ご存知のテアトル エコーに入ったのだ。 そして、アII メの仕事もはじまった。『冒険ガボ テン島』のトマトちゃんが、その記 念すべき第1弾。 「私が大好きな役は『海のトリトン』 のフィン。動物や動物的なところの あるキャラクターが好きなんですね。 まことちゃんとか、ハイジもそうい った理由で好きなんです。 なるほど、ハイジも自然の中で天 真爛漫に走りまわっていたし、まこ とちゃんともなれば、これはもう小 犬のようなキャラクター。 「ハイジって子は大好きなの。ああ いう自然と一体になった作品が、も っと出てきてほしいな。思いきり子 どもがかけずりまわる なんてす ごくステキだもの」 杉山さんのやさしさって、そんな ところにあるのかな。 ハイジファン の記者としては、なんとなくウキウ キしてしまうわけで、ついつい時の たつのも忘れてインタビューが長く なってくる。でも、杉山さんは、終 始楽しそうに、色いろな質問に答え てくれるのだ。(感激!) 今年は”エトセトラ”という演劇 集団を作って、すでに公演もしてい る。メンバーは佐々木功さん、森功 至さん、塩屋翼さんたち「ガッチャ マン』のメンバーと、上田みゆきさ ん、石丸博也さん、そして杉山さん だ。 「『ガッチャマン』のメンバーって、 すごくチームワークがよかったのね。 単にベタベタする仲ではなくて、シ ビアな仲間なのね。 こちらが仕事前 に何かあった時なんか、すぐにわか つちゃうような人たち。 チームワー クのいい作品って、評判になることが 多いのよね」 なるほど。言われてみればその通 りかもしれない。君たちも、すごく いいアニメに出会ったら、これはス タッフやキャストの息がピッタリだ なと思ってもいいよ。 ところで杉山さんは、今何をめざ しているのだろう。 「やりたいこともあるし、めざして いるものもあるけど、世の中ってな るようにしかならないでしょう。め ざしたものになれなくても、悲劇だ とは思わないわ。自分というものが、 出せればいいんじゃない。正直に自 分に嘘をつかずに生きたいわ」 インカやアトランティスが好きで、 探険家になりたかった杉山さんは、 そう言ってちょっと遠くを見た。
1982
July
Comment [for “Urusei Yatsura”, Animedia]:
テンちゃんの役こそ、私にピッタ リやアニメ化する前から、原作を みてテンちゃんを やってみたかった んや。テンちゃん って、可愛いやろ。
October
Comment [for “Urusei Yatsura”, Animage]:
テンはやっぱりサクラねえち ゃんが好きなんでしょう。こん なペットがいたらいいですね。
December
Comment [for “Urusei Yatsura: Only You”, The Anime]:
両方がいい。
