1981
This year will also include coverage of Doraemon: The Records of Nobita, Spaceblazer, Doraemon – Boku, Momotarou no Nanna no Sa
April
My Anime [pg. 58]

Comments:
Souichi Besshi: 昨年大ヒットした「ドラえもん」第1弾につづく第2弾です。前作では、のび太やドラえもんたちが、過去の地球へ出かける話でしたが、今回は、はるか宇宙に出かけるお話。もちろんテレビのように10分単位のストーリーではなく、1時間半近い長編です。チビッ子たちが退屈しないよう、テレビとは別の要素も盛り込みました。たとえば、ロボットものや高年齢向けアニメで使うような宇宙空間での不思議な出来事やスーパーマンのび太の登場というような。これによって通常のテレビ番組の10分ものや、スペシャル番組の30分ものにはない奥深いストーリー性を持ったドラえもんが生まれています。以上のような演出はもちろんのこと、藤子不二雄先生の原画の持つ味を損ねずに動かすか、ということに最大の注意を払ってあります。アニメというと原作の数倍の人数で絵を描くせいか、キャラクターがどうしても分散しがちです。しかし今回はそれを最小限で止めてあります。人気漫画家、藤子不二雄の作品。「ドラえもん」同様テレビでもおなじみのやつだ。だが今回はテレビの怪物くんより幅を広げるために今まで登場しなかった人物を加えている。たとえば、怪物くんのお父さんの怪物大王や怪物くんのガールフレンドの怪子ちゃんなど。そのうえ怪物くんの故郷である怪物ランドもはっきりと描かれているから「怪物くん」ファンには、見逃すことのできない作品。
July
Animedia [pg. 25]

第3作は過去へ『ぼく桃太郎のなんなのさ』
またまた大スター、ドラえもんの登場。今回は江戸時代初期へ、のび太やジャイアンたちとタイム・トラベルだ。のび太は、町の歴史をしらべるために、タイム・カメラを使ってみておどろいた。そこに写っていたものは、なんと桃太郎。イヌ、サル、キジをおともにつれて、宝をつんだ車をひいてエンヤラヤ!! はたしてこれは、おとぎ話か現実か?!?! ドラえもんとのび太は、江戸時代へと飛ぶ。もちろん、いつもの仲間、ジャイアン、スネ夫、しずかちゃんもふたりについて時間をさかのぼるのだが…..!?
Comments:
Daikichirou Kusube: 『ドラえもん』は今回で第3作です。いつものように軽快なテンポでの楽しい話です。藤子アニメの楽しさは、大人も子供も楽しめる、本当にマンガらしいマンガ映画だということですね。親が子供と安心して見られますよね。ですから、そういった藤子作品のもつ、”あたたかさ”を大事にしていきたいと思います。『21エモン』は、今までの藤子アニメがオバQ、ドラえもん、怪物くんと、みんな異次元から来た主人公たちなのに比べ、未来が舞台の作品というあたりが見どころでしょうか。
1982
April
Animage [pg. 63]

『怪物くんぼうし』『おとし物つり堀とつりざお』『コピー頭脳。でラクをしよう』(以上3本新作)『ゆめグラス』『地震ヘルメット』『ソックリクレヨン』(この3本はリピート)の計6本が同時放映。このなかで、ぼうしをかぶると手足を自由に伸ばせるという同じ藤子作品からアイデアを借りた『怪物くんぼうし』が見どころの一本といえる。「アニメの種類がちがうから『チエ』と張りあうといわれてもピンとこない。2日のTVスペシャルは春の恒例なんですよ」(プロデューサー菅野哲夫氏の話)とはいえ、この“勝負”なかなか見ごたえがありそう。
Monthly Comments
Animage:
- June ’81: んなのまとめ役として日夜、奮闘、努力の人。背がスラリと高くハンサムな紳士!!! ☆森脇真琴氏(演出) 若手演出家としてパワーアップ中。これからが大いにたのしみな人。 ☆原平随了氏(演出) 作品に対しての熱意は人一倍。よりよい作品づくりに頭をフル回転させ、作品追求には労をぜったい惜しまない。 中村英一氏(作監) 自分の納得いくよう、ひとつひとつの仕事をじつにていねいにする。その職人芸は見習うこと多々あり。人間の歴史をアニメ化するのが目標。代表作は「アタックNo.1」「巨人の星」「ガンバの冒険」ほか。 佐久間晴夫氏(制作担当) テキパキとスケジュールにあわせ仕事を進行させる。その仕事ぶりは大迫力。また、聞こえてくる大声、怒鳴り声も大迫力というかたである。 以上のスタッフにかこまれて「ドラえもん」はいよいよ充実!!! (Yumiko Yamamoto)
- November ’81: 月曜日から土曜日までシリーズで放送していた時は、エンディングは日曜日だけしかありませんでした。10月から放送時間が金曜日7時からに変更され、エンディングのフィルムも曲も全く新しいものになりました。かわいらしさを強調したステキな曲ですのでお楽しみに。オープニング、エンディングはスタッフ紹介の場として大切な役割を持っていると思うのです。そして、オープニングでは原作者や監督、脚本家などのメインスタッフが紹介され、エンディングでは声優の方たちや作画スタッフの名まえが流れます。番組作りに参加した全部の人を紹介したいといつも思っているのですか、1分弱の短い時間ではそれもままなりません。1本の『ドラえもん』ができ上がるまでには、たくさんの人たちの力を得て、クレジットには出ないけれども苦労している人がいるんだということも知ってほしいなァ・・・と思うことがあるんです。(Haruo Sakuma)
- January ’82: いま、総まとめといわれても、現時点で’82年正月特番と春休みの劇場用にとりかかっている最中で、われがゆっくりできるのは’82年3月公開が終わってからだと思います。それにしても、’81年の春休みの劇場版、ひきつづいて夏休みの劇場版とたてつづけに4本の劇場版を作ってきましたので、その忙しさは格別でした。とくに夏休みの『21えもん』ははじめての作品だったために苦労しました。ひたすら、ハードな毎日だったという思い出が残っています。各作品とも取り組んでいる最中はスケジュールに追われつづけ、苦しい思いをするのですが、そうであればあるほどあとになって印象深く思い出します。私だけでなく、スタッフ全員がきっと同じ気持ちだと思います。テレビの『ドラえもん』はもちろんのこと、春休み公開される『ドラえもん』『怪物くん』『忍者ハットリくん』は、ぜんぶ劇場用に作った新作です。ひとりでも多くの人に見てほしいと思っています。(Haruo Sakuma)
- April ’82: 『ドラえもん』では新シリーズ(昨年の10月~)から、中村英一さんひとりで作監を担当してもらっています。スタートからキャラクター設計をやってもらっていますので、丸3年間『ドラえもん』にかかりっきり。まるで『ドラえもん』専門の人になってしまいました。中村サンはシンエイ動画の前身Aプロ時代から、10年以上も作画1本のベテラン。『オバQ』をはじめ、いろいろな作品で作監をやってこられました。酒も飲まず、仕事一筋。朝早くから夜遅くまで、『ドラえもん』ばかりを描いています。仕事が生きがいのとは、中村サンのことじゃないかと思います。かつて右手をケガしたときも、左手でエンピツを持ち、努力に努力を積み重ねて、ある程度の線が描けるようになった、執念の人。頭が下がる思いです。だからといっては何ですが、安心して仕事をおまかせしています。カゼなどひかないよう健康第一でがんばってください。(Haruo Sakuma)
- June ’89 [AM]: 配収20億! やっと終了。春は毎年仕事がつまってきますが、今年もまた、いっぱいありました。劇場用新作から、3月、4月、5月と連続登板の特番があり、その上ビデオ用新作まで作っていたんですから、いやはや、関係者のみなさま、お疲れさまでした。まだ、スケジュールはもたついておりますが、やっとシリーズのみに専念できるような態勢になってきました。さあ、これからストック作りだぞ。と、そこへ電話・・・・・。「はあ、夏の特番ですか。・・・そういえば、毎年ありますもんね。・・・はあ、そろそろ取りかかる。・・そうですか」つーわけで、つぎは夏の特番だーい。いまから入れれば、余裕だよな? な?ところで、映画は大盛況だったそうで。配収が20億にいきそうなんだって。まあ、すごいこと。新記録達成ですねん。やっぱり、10周年記念の大作のことはありますなあ。あ、そうそう、今年はドラえもんの雑誌連載20周年記念だそうです。今年もイベントが待ちかまえているんだろうなあ。 (Toshihide Yamada)
The Anime:
November:
