1981
July
Mention [Animedia, “Anime Times”]:
去る5月16日、東京都豊島区のキン グレコードにおいて、『機動戦士ガンダ ムⅡ』の製作発表記者会見、テーマソ ングの発表会とレコーディングが行な われた。 まず、記者会見での富野喜幸監督の お話からお伝えしよう。 「機動戦士ガンダムⅡのテーマは、ひ とことでいえば戦場での『哀』です。 多くの若者が兵士、戦士として戦場で 死んでいく。この戦士たちの「哀」が 今回の重要なポイントになります。 かし、『哀』は単なる悲しみではありま せん。この悲しみを乗り越えて、いわ ゆるニュータイプ”に目覚めていく若 者の生きざま”をこう表現したと考 えて下さい。 物語全体上の構成からいえ ば、今回のガンダムⅡは起承転結の承の 部分にあたるものです。その意味でも、 第Ⅱ部で完結させないといけません。一 度始めた作業を完了させたいというのも 製作者の意地です。ぜひ第Ⅲ部が製作で きるよう、御協力をお願いします。」 この記者会見に引き続いて、 井荻麟 作詞、井上大輔・作曲のテーマソング『哀 ・戦士』のレコーディングが行なわれた。 歌も作曲の井上大輔氏自身が歌っている。 詞も曲も、今回のドラマのテーマを意 識して、かなりヘビイなものになってい る。詞は戦士たちの悲しみと、それを乗 り越えようとする熱い思いを力強く表現 している。曲もこの詞を受けて、ロック サウンドを多く取り入れ、ドラマのテー マである若者のひたむきなまでの”生き ざま〟と、悲痛な『哀』とをたくみに表 現したものになっている。 歌う井上氏も「歌うのは久し振りだか らね」といいながらも、興が乗ってくる と上着をかなぐり捨てて熱唱していた。 レコードは7月5日、キングから発売。
