Takamura Mukuo

1979

July

AM for GE999:

AM: 具体的に1人1人のキャラ設定についてお話をうかがいたいと思うんですが、まず最初に、鉄郎のキャラ設定で一番苦労されたのはどこですか、小松原さん!?

Komatsubara:「設定そのものより、ぼくの場合、4頭身にしてしまったことが、あとあとむずかしい問題がでてきていますね。というのも、4頭身の鉄郎に動きをつけても、鉄郎らしくならないんですよ。だから、ところどころ3頭身にしています。いま、一番悩みのタネは、母親に鉄郎がマントを着せてもらうシーンがあるんですが、この変をどう自然に見せるか、ですね」

AM 椋尾さんは?!

Mukuo:「鉄郎は機械の体になるために999号にのりこむでしょう。これ、ふつうの子どもが考えることじゃありませんよね。その『ふつう』じゃないのを色で表現するのに悩みましたね。で、結果的には顔の影をふつうより落としてみたんですが、ぼくとしては成功したと思っています」

AM: メーテルの場合はどうですか?

Komatsubara: 松本さんもぼくも、テレビのメーテルは、ちょっと気になるところがあったんです。目がタレてて悲しそうでしょう。そこをなおしましたね」

Mukuo:「髪の毛を明るくして、金髪の感じを強くしてみました。 それで、鉄郎とのあいだの距離感をだしてみたつもりです」

AM: ハーロックは色がかなり変わっていますね。 とくにマントなんか…………

Mukuo:「テレビとちがって、ハーロックは、あくまでも脇役ですからね。色を押さえてみたんです。それに、松本さんのベース色である黒”を表現するにはしぶい色を使ったほうがいいんですよね。だから、マントの裏もスカーレットを使わなかったんです」

AM: 原画はあまり変わっていませんね。

Komatsubara:「そうですね。多少、男っぽさを強調して、より、カッコよく(笑)してみたつもりはあるんですけど、どうですか?」

Mukuo: (笑)うんとカッコよくなってますよ。

AM: エメラルダスは、テレビの「銀河鉄道999」のときとコスチュームがちがいますね。

Komatsubara: 「ええ、松本さんのまんがの『クイーンエメラルダス』ともちがうんですよ。ま、映画だかということもあってそうしたんですけどね。ただ、彼女を描くときに注意したのは、メーテルとのちがいですね。よく『松本美人』といわれて、松本さんの描くところの美人のタイプはよく似ているように思われがちなんですが、集-際は、いろいろちがいますね。目まつげ、それに鼻すじ、アゴすべて、メーテルとは対照的に仕上げてみました」

Mukuo:「エメラルダスは美人だけど、ちょっと男っぽいんだよね(笑)。気が強いでしょう。だから、ぼくメーテルを意識して、影でその性格を表わしてみましたね」

AM: 最後にアンタレスについてうかがいたいんですが、これは、テレビとはまるでちがいますね。

Komatsubara:「設定上、この男は闘って自爆することになってるんで、テレビの顔じゃもたなかったんです。だから、体格もガッシリさせて、顔もリアルにしましたね。これくらいシリアスにしないと芝居がつけにくいですからね」

Mukuo:「ぼくは、この人はガンコ親父だと思ったんです。だから、しぶいグリーンにしてみました」

AM: どうもありがとうございました。1日も早く、このキャラたちの動く絵を見てみたいですね。

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