Hi no Kuni Monogatari

1980

May

Animage [pg. 111]

見どころ:
レギュラーの日本昔ばなしにない、壮大なスケールで描かれる一大抒事詩。民族の興亡、神と悪魔、人間の野心などの難題にどこまで迫れるか、興味シンシンといった作品だ。この特番には、作家の川内康範さんが、かなり力を入れているのも注目に値する。川内さん自身がプロットを書き、さらには、演出・美術・音楽の細部にわたって、鋭指示をされたという。また、物語の構成が5部形式になっていて、各パートの演出、美術の担当が変わっているので、各パートともバリエーション豊かな作画・構成が楽しめる。声の出演は、市原悦子、常田富士男の二人だけ。約1時間半を二人だけで演ずるというのも前代未聞。どこまでこのコンビの味が生かせるかも見ものだ。

物語の構成:
第一話から第5話までの5部構成で、日本の北の果て、えぞが島を舞台に、大魔人一族と、島民、神々との戦い、国づくりのドラマが展開される。第一話は、日の神と月の神を信仰し、平和に暮らす島民と、これをねたみ、日食を利用して島をのっとろうとする大魔神の戦い。第2話は、大魔人一族の中魔人、地竜が、日の神の子をさらい、島の若者バイカラと戦う物語。第3話・第4話は、大魔人の弟、魔人と神寄せの老人、信仰に薄れた島の人々が折りなす、信を忘れた社会への警告のドラマ。第5話は、醜い争いをする島民たちの前に再び姿を現わす大魔人と、山の精、山の神の戦い。果たして、5部最後の結末はいかに…?

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